「おひとりさま消費」拡大のワケ 市場規模は過去最高の2.7兆円 孤独から「究極の贅沢」へ変わる価値観

コロナ禍をきっかけに広がった「おひとりさま消費」がいまも年々、増加傾向にあります。

かつては「ぼっち」などと呼ばれネガティブなイメージがあった「ひとり」でいることの価値観に対する変化が、新たなスタイルの確立を後押ししているようです。

■日替わりで最高級ランクの肉を提供「1人すき焼き専門店」


「いただきます。美味しい!お肉の甘みをダイレクトに感じます。一人で過ごす究極な贅沢時間です」

静岡市葵区に店を構える1人すき焼き専門店「ひとすき」。その名の通り1人につき一つの鍋を用意し、日替わりで最高級ランクの肉を提供しています。

<ひとすき静岡 女将 石井妙子さん>
「女性一人でいらっしゃる方も多いんですよ。自分にご褒美という感じでね」

もとはコロナ禍での「密」を避ける必要性から広がった「おひとりさま消費」ですが、今では個人の時間を贅沢に過ごすライフスタイルとして定着しています。

<ひとすき静岡 女将 石井さん>
「ここで遠慮もなしに、静かに一人で食べられるっていうのもいいんじゃないですか。ストレス解消になるんじゃないですかね」

■僕らの目が届かない空間で過ごせる

外食における「おひとりさま」の市場規模は年々拡大を続けており、2025年は過去最高の2.7兆円を記録しました。

1年前にオープンしたコーヒー店「topology coffee」でも、1人で過ごす客が増えています。


「2階があるので僕らの目が届かない空間で過ごせるというのが一人のお客さんが増えた要因だと思います。音楽を聴いたり、読書したり各々羽を伸ばしているように見えます」

もともと「おひとりさま」をターゲットにしていたわけではないそうですが、1人時間を求める人たちへの空間の提供が店のファンの獲得に繋がっています。

小さな個人店にとっておひとりさまはありがたい存在です。


「(お客さんと密に)来店が続くことによって深い関係性が続くのが一番のメリットかなと思っています。回転率ということよりか、長い目で見て利益になると思います」

■社会構造の変化と「アフターコロナ世代」の台頭

経済の専門家はおひとりさま消費拡大の要因について、社会構造の変化がこれまでの常識を変えたことを指摘します。

<静岡経済研究所 恒友仁専務理事>
「未婚率が上昇してきていて一人の若い人が多くなっているということと、高齢者が増えているということで、結果として単独の世帯が増えている。さらにその人たちが一人で行動するそういう形態が多くなっている」

ここにきておひとりさま消費が増えている要因について、恒友さんは「コロナ禍」で孤食が当たり前だったアフターコロナ世代が社会に出てお金を使う時代になってきていることも挙げています。

そこに1人住まいの高齢者の需要が加わることによって、おひとりさま消費はまだまだ拡大する余地を残しているといえそうです。

「あしたを“ちょっと”幸せに ヒントはきょうのニュースから」をコンセプトに、静岡県内でその日起きた出来事を詳しく、わかりやすく、そして、丁寧にお伝えするニュース番組です。月〜金18:15OA

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