フジの名所の公園が5月末で閉鎖へ 地権者との契約更新できず“見納め”に

樹齢850年 国指定天然記念物の「長藤」が満開

静岡県磐田市の豊田熊野記念公園で名物のフジが見頃を迎え、観光客で賑わっています。長年、フジの名所として親しまれてきましたが、2026年で“見納め”になるといいます。

淡い紫色に咲き誇るフジの花。風になびくと、甘い香りが広がります。

平安末期、能楽の「熊野(ゆや)」で知られる熊野御前が手植えしたと伝えられていて、樹齢850年といわれる国指定天然記念物の長藤などが境内を薄紫色に染めています。

<園児>
「甘い匂い。初めて見た」
「いい匂い。家が近くだからまた来たい」

地権者の意向で公園閉鎖へ 30年の歴史に幕

一方、この寺とともにフジの名所になっている公園に動きがありました。

<鈴木康太記者>
「行興寺に隣接している豊田熊野記念公園です。この美しい光景を楽しめる場所が、今、一つの節目を迎えようとしています」

フジの名所のうち、磐田市が管理する公園が2026年5月末で閉鎖されることになりました。

<磐田市都市整備課 山田卓司課長>
「地権者の方から(借地の)更新をしないとという話がありまして、閉鎖することになりました」

市によりますと、公園の土地所有者が新たな活用をしたいと申し出たことを受け、土地の賃貸借契約を更新できなかったといいます。

約30年前に開園して以来、毎年2万~3万人の観光客でにぎわい、能舞台を備えた芸能館もある豊田熊野記念公園。

公園が無くなることを知った観光客は。

<観光客>
「びっくりしました。こんなきれいなフジを皆さんに見てもらえない、閉鎖されるというのはね」

行興寺のフジは存続 一部は移植へ

<磐田市都市整備課 山田課長>
「公園はなくなりますが、行興寺の熊野の長藤は残りますので今まで通り大切にしていきたい。他にフジの名所となる場所をつくれたらと思います」

市は豊田熊野記念公園のフジ数本を近くの公園などに移植する代替措置を行う方針です。

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