
若者はなぜ、静岡市を離れてしまうのでしょうか。
国勢調査の速報値で、静岡市の人口減少率が20ある政令市の中で最も高かったことがわかりました。
その影響は、不動産業界にも広がっています。
■28の企業が職業体験イベントに参加
6月4日、静岡市のグランシップで開かれたのは高校生向けの職業体験イベントです。
<出展企業の担当者>
「ななめにリボンを付けるとかわいいです。これがポイント」
高校生に地元企業の仕事を体験してもらい就職活動に役立ててもらおうと、28の企業が参加しました。
<参加した高校3年生>
「就職か美容の専門学校に行こうかな。いろいろな会社があるから、自分がまだやりたいことが見つかっていないから見つける機会があってすごくいいなと思いました」
<参加した高校2年生>
「明るめの会社が多いので、入りやすい職場なのかなと思いました。親とか友達もいるので県内に就職するのが良いかなと思います」
■行政も若者の就職に注目...その背景は
<静岡市議>
「毎年何人ぐらい採用しているんですか?」
<出展者>
「ことしは新卒5名。こういったイベントに結構参加させていただいて」
一方、生徒たちに交じり、会場を視察していたのは、静岡市議会の「仕事と定住調査特別委員会」です。
委員会が若者の就職に注目する背景には、静岡市の深刻な人口減少があります。
■「全国平均が2.5%なのに静岡市は4.9%」
<静岡市 難波喬司市長>
「今回、静岡市が人口減少率が非常に厳しい。全国平均が2.5パーセントなのに、静岡市は4.9パーセントの人口減少率」
総務省は先週、2025年に行った国勢調査の速報値を公表。
県内35市町すべてで前回の調査を下回りましたが、中でも静岡市の人口は65万9620人と、減少数は福岡県北九州市に次いで全国で2番目の多さに。
減少率は20ある政令市の中でワーストです。
■不動産業界にも広がる影響

人口減少は、不動産業界にも影響をもたらしています。
<アイワ不動産 油井将浩取締役>
「土地への問い合わせはほとんどなくなってきてしまっていまして。やっぱり今人口減少の影響がある部分なのかなというのは感じています」
静岡市の新築持家住宅の着工戸数は人口減少に加え、資材の高騰なども重なり、ここ最近は減少傾向にあります。一方、賃貸物件の需要は...
<アイワ不動産 油井取締役>
「それほど影響は感じていない部分。学生のアパートの需要も、卒業されていく分また入学される」
ここに静岡市の人口減少の大きな原因があります。
■卒業後に首都圏や市外への就職で若者が流出
静岡市には大学が多く、進学を機に県内外から若者が集まります。
しかし、卒業後は首都圏など市外へ就職するケースが多く、若者の流出につながっているのです。
難波市長は、「雇用の不足」を主な要因としていて魅力ある雇用の創出や子育て環境の充実を進めるとしています。
<静岡市 難波喬司市長>
「静岡市で開業したいと思っていても、オフィスがなくて開業できない、転入してこられない状況があるので、やはりオフィスもしっかり供給をしていく。人口減少の加速期に残念ながら入ってしまったので、しっかりとした対策を本当に必死でやることが必要だと思います」
■"お試しで2週間程度移住"その効果は
若者定住というところが課題となっていますが、静岡市としては具体的にはどのような対策を行っていくのでしょうか。
<植田麻瑚記者>
はい。難波市長は今後「移住」に力を入れたい考えです。6月4日の市長会見では、「移住者向け住まい提供事業」を拡大するという発表がありました。
静岡市に移住を検討している人を対象に、2週間程度お試しで暮らしを体験してもらうほか、まだ住まいが確保できない人に対して、2年程度の生活基盤を整えて住まい探しをしてもらう。そのために市営住宅の空き部屋を提供するというものです。
2025年度は115人の利用があったといいます。
すでに提供している12戸に加え、新たに39戸の改修と73戸を設計し定住人口の増加を実現する狙いです。
また、今回、取材したアイワ不動産の油井取締役は「不動産業界が中心になってやっていく必要がある」と話していました。
若者に選ばれる街をどうつくるのか。行政だけでなく、地域の企業を含めた官民連携の取り組みが問われています。












































































