
春の味覚として親しまれる「もちがつお」。
浜松市の舞阪漁港では2026年、カツオの水揚げがほとんどない異例の事態となっています。背景にあるのは中東情勢。原油価格の高騰は漁業にも深刻な影響をもたらしています。
■地元の居酒屋も頭を抱える「もちがつお」の入荷ゼロ
地元の食材や海産物を売りにする、浜松市中心街の居酒屋「出世」はある悩みを抱えています。
<居酒屋出世 辛嶋謹治さん>
Q. どこ産ですか?
「千葉県産です。きょうは舞阪からの入荷はゼロでしたね」
例年、この時期に看板商品となる地元産の「もちがつお」がなかなか入荷できないのです。
<居酒屋出世 辛嶋さん>
「(もちがつおは)全然少ないです。この前も東京から電話がかかってきて、もし、もしがつおがあるってわかったら新幹線乗っていくと行くと言われた」
■もちがつおとは?

もちがつおとは、鮮度を保ちその日のうちに提供されるカツオのこと。もちもちとした食感が人気です。
こちらの店では競りがある日には必ず参加していますが、2026年はまだ5日ほどしか店でもちがつおを提供できていません。
■静岡県内全体でも低調
5月25日、舞阪漁港の競りの会場に並んだカツオはわずか9本でした。
<浜名漁業協同組合 江間勇人課長>
Q. 普段であればどのくらい?
「普段は100本以上取れてもおかしくない時期だが、10本もないというのは全然」

実は2026年、県内全体でみてもカツオの水揚げは低調です。県水産・海洋技術研究所によりますと、県内のカツオの竿釣りでの水揚げをみると2025年の3月が約27トンだったのに対し、2026年3月はゼロ。4月の水揚げも2025年の3割以下にとどまっています。
■中東情勢による燃料高騰が遠出を阻む

ここに追い打ちをかけたのが中東情勢による燃料の高騰。舞坂漁協のカツオ漁船は例年、最大で沖合70キロのあたりまで、カツオを求め船を出すといいます。
しかし2026年は燃料費の高騰から、沖合40キロほどの比較的近い場所での漁を余儀なくされていて、カツオの群れに当たる確率が低くなっているというのです。
<浜名漁業協同組合 江間課長>
「燃料も高くなっているので、距離の遠い漁場に行って、何にもつれないと赤字になってしまうから、行かずに、少ないときはやめる。(近い漁場で)自然と取れることが一番の希望です」
「獲りに行きたくても足を伸ばせない」中東情勢の解決は漁業関係者にとっても切実な願いです。










































































