中東情勢の影響「ナフサ」供給不足が深刻化 唐揚げ弁当の容器や塗装用シンナーが値上がり 暮らしを支える資材の高騰相次ぐ=静岡

プラスチック容器が30%値上げ

イラン情勢をめぐり、原油から作られる「ナフサ」の供給が不足し、県内の事業者からも悲鳴があがっています。

その影響は食事や住まいなど私たちの暮らしに直結するものにも広がっていて、不安な状況が続いています。

静岡市内の唐揚げ専門店です。一番人気は唐揚げ弁当。ボリュームたっぷりの唐揚げが入る「弁当箱」はプラスチック製です。

これまでは1食分で30円ほどでしたが、4月に入り、ついに値上げの波が迫ってきました。

情勢の先行きが不透明なため値上げに踏み切れず

<元祖からあげ本舗とり若丸 高塚光明代表>
「先週、メーカーのほうから案内が来て、約30%の値上げということで、実際もう今週分の納品分からそういう形に(値上げ)変化している」

調理で使う手袋やテイクアウト用のポリ袋も軒並み高騰しています。本来であれば、弁当の販売価格を上げざるを得ない状況ですが、イラン情勢の先行きが不透明なため値上げに踏み切る時期を見通せず、当面は、店側がコストを負担する方針です。

<元祖からあげ本舗とり若丸 高塚代表>
「ここまでこういう状況が自分ら末端まで来るとは全く思っていなかった。原油からナフサに精製されて、それが包材にこれだけ使われているんだなと改めて知ったところ」

「ナフサ」は原油を蒸留して作られるもので、ポリ袋や医療器具などさまざまな製品の原料となっています。

国内の消費量のうち約4割を中東から調達していましたが、ホルムズ海峡封鎖の影響で輸入のほとんどがストップし、供給不足が続いています。

建設業界にも激震 シンナー価格が最大80%高騰

県内の建設業界でもその影響は深刻です。袋井市の塗装店では塗装工事に欠かせないシンナーが急激に値上がりしているといいます。


「リサイクルシンナーは、はけなど道具を洗う洗浄用のシンナー。こちらは塗料用シンナー。塗料をのばすために、希釈して使うシンナー」

シンナーもナフサ由来の製品です。この店が使っているシンナーは4月に入り、最大で80%値上げされたといいます。さらに工事用の塗料もナフサが原料で、5月から30%ほど値上がりします。

出荷制限で「買いだめ」も インフラ整備への懸念

値上げに留まらず、メーカーの出荷制限によってシンナー、塗料ともに手に入らなくなりつつあります。

<久野塗料 兼子尚哉営業部長>
「メーカーには原料は必ず入ってきている。それを上回る全国からの受注数。皆さんこういう状況にあって、買いだめしようとする人もいる」

塗料は、色を付けるだけでなく、住宅や道路のサビや腐食を防ぐ機能も持っています。


「腐食してくると、補強や耐震にも響いてくる。たかが塗装ですけど、長い目で見ると、手を入れないと、いろいろなリスクが生じてくる」

中東情勢の緊迫がさらに長期化すれば、住宅の建設やインフラの整備ができないという未曽有の事態にもつながりかねません。

「あしたを“ちょっと”幸せに ヒントはきょうのニュースから」をコンセプトに、静岡県内でその日起きた出来事を詳しく、わかりやすく、そして、丁寧にお伝えするニュース番組です。月〜金18:15OA

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