
「心が痛んでいる」イラン国籍 アッバスさんの祈り
毎日、状況が変わる中東情勢。本当の平和はいつ訪れるのか、静岡県内に住むイラン国籍の男性は恒久的な停戦を望んでいます。
一方、原油を原料とするナフサの供給不足はどんどん深刻な状況に。住宅や地酒にまでその影響は波及しています。
<ゼイナリ・アッバスさん>
「正直心が痛んでいる。我々は何もしていない...」
こう語り、涙をぬぐうのはイラン国籍のアッバスさん。沼津市を中心にケバブ料理のキッチンカーを営むアッバスさんは、母国を巡る日々の動きを注視しています。
<トランプ大統領>
Q. 記者:合意は可能ですか?
「様子を見よう」
アメリカのトランプ大統領は、イランとの戦闘終結に向けた2回目の協議について、早ければ今週末にパキスタンで開催されるとの見通しを示しました。またSNSでは、イスラエルとレバノンが10日間の停戦で合意したと表明しています。
ただ、アッバスさんはこれで戦闘が終わるかは半信半疑で、これ以上、エスカレートさせるべきではないと訴えます。
<アッバスさん>
「本当に終わるかなと思う。世界でまとめてこれからやらないと約束しないと国民は信用できない。生活できない。経済もダメ」
「ナフサ」ショックが住宅建設を直撃 断熱材が40%値上げ
アメリカによるイランへの攻撃を発端にホルムズ海峡は封鎖が続いていて、原油を蒸留して作られる「ナフサ」の供給不足は深刻な状況です。その影響は住宅建設にも及んでいます。
<エコフィールド 強矢大輔社長>
「一番大きいのは断熱材と呼ばれるものなんですけど、ナフサが原料になっているということで、ほぼすべての材料で値上げはしていて、一部では調達が難しい、不安定になっている状況があります」
富士市で注文住宅などを手掛ける「エコフィールド」は、住宅の壁や床などに使用する断熱材の仕入れ価格が4月から最大40パーセントの値上げになったといいます。
<エコフィールド 強矢社長>
「いきなり40パーセント値上がりしますと見たときには、最初ちょっと冗談なのかなと思うぐらいの衝撃があったかな」
ユニットバスなど住宅設備の一部も発注ができない状況で、このままでは最悪、住宅の引き渡しができないなどの影響が考えられます。
<エコフィールド 強矢社長>
「いまの値上がりや昨今の状況を乗り越えていけるように努力している」
老舗酒造「初亀醸造」にも影 キャップやラベルに供給不安
原油高の影響は地元の味にまで及んでいます。
創業390年の日本酒を製造している老舗「初亀醸造」は、地元のお米を使って軽やかな口当たりのお酒を製造しています。この老舗酒造でも「ナフサ」の供給不足が影を落としています。
<初亀醸造 橋本謹嗣社長>
「これから特に石油が入りづらくなってきて高騰していくと、キャップとかレッテルが高騰していくのではないかと。これが顔ですので」
日本酒のビンのキャップやラベルなどはナフサが使われていて、今後は仕入れ値の高騰や品不足になる懸念があります。
麹をつくる際に使う、使い捨てのゴム手袋はすでに品薄になっています。ただでさえ、原料となるお米が高騰している中で備品の値上げや不足が直撃すると、今後の酒造りに不安が生じます。
<初亀醸造 橋本社長>
「今回の中東の戦争の中で色んな小物価も上がってくる部分では、これから造り酒屋をやってきて何百年とやっていく中にあって、不安な時代になってきている」
中東情勢の緊迫がさらに長期化すれば、私たちの生活に身近な「地元の味」にまで、その影響が深く、長く及ぶことになりそうです。









































































