「何にもしない合宿」とは?小学生60人が体育館で合宿 地域をつなぐ“特別な放課後” =静岡

「今日のイベントは『何にもしない』です」

合宿なのに「やること」が決まっていない。小学生たちが自分で活動内容を決める「何にもしない合宿」が話題を呼んでいます。未来を担う子どもたちと地域を日常的につなぐ、特別な放課後が始まっています。

<合宿を企画した 鈴木楽都(すずき・がくと)さん>
「集合!今日のイベントは『何にもしない合宿』です。覚えて帰ってね。解散!」

学校の体育館に集まったのは、小学1年生から6年生まで約60人の子どもたちです。主催側のスタッフは何の指示も出しません。

<鈴木さん>
「子どもたちは夜ご飯を食べてから会場に集まってきて、そのあと思い思いの遊びをします。そして地域の中で学年を越えたつながりができていく、そういった活動です」

発祥は静岡・裾野市 全国へ広がる

少し緊張気味なのは、小学1年生のわかなさん。「楽しそうだったから」と、今回は1人でこの合宿に参加しました。

<わかなさん>
Q. なぜこの合宿に参加した?
「楽しそうだったから」

「何(なん)にもしない合宿」は2012年に裾野市で始まり、全国で広がりを見せています。地域コミュニティの希薄化が問題視される中、泊りがけで遊ぶ特別な時間を共有することで地域の子ども同士がつながるきっかけ作りを後押し。地域への愛着を育む取り組みです。

<鈴木さん>
「進学で県外に行ってしまった子たちがそのままここで就職しようではなく、地域に戻ってみようかなという選択肢の1つに数えてくれる。そのための1つの大事な時間になるんじゃないかな」

1人で参加の1年生、勇気を出して…

子どもたちがグループに分かれて遊ぶ中、初参加のわかなさんは1人でのぼり棒で遊んだり、ボールを持ったままうろうろ。上級生が多いこともあり、なかなか輪に入ることができません。それでも同じ空間で過ごすこと2時間。

<輪に入れてくれた子ども>
「いいよ」
Q. 今入れてほしいって?
「うん」

わかなさんが勇気を出して「入れて」と声を掛けました。

「すごい!良いの持ってる!」

自分のシール帳を持ってきたわかなさん。シール交換で初めての交流が生まれました。

<参加した子ども>
「お友達がいっぱいできてうれしい」

<わかなさん>
「楽しかったし、面白かった」

1年生のわかなさんはここでお父さんのお迎えが来ました。

<わかなさん>
「(1泊)寝たかった…」
<わかなさんのお父さん>
「寝たかったね」
<わかなさん>
Q. 泊まりたかった?
「うん」

“ないしょ話”で盛り上がる修学旅行の夜をイメージ

夜が更け、消灯の時間。

<鈴木さん>
「はい、じゃあ電気消すよ~」

イメージは“ないしょ話”で盛り上がる修学旅行の夜です。この時間が子どもたちの距離を近づけると言います。

<女子児童>
Q.3人で何の話するの?
「恋バナしてる」

そして翌朝。

<鈴木さん>
「6時だよ。おはようございます」

「何にもしない合宿」なのに、子どもたちはたくさんのことを経験したようです。

<参加した子ども>
「大人の力を借りずに自分たちで行動できるようになった」
「低学年とか他の組の人とも仲良くなれたことが良いと思いました。またみんなで遊びたいです」

自ら動くことで作られていった子どもたちの居場所。そこで築かれる関係性が、将来に地域を支える礎になるかもしれません。

「あしたを“ちょっと”幸せに ヒントはきょうのニュースから」をコンセプトに、静岡県内でその日起きた出来事を詳しく、わかりやすく、そして、丁寧にお伝えするニュース番組です。月〜金18:15OA

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