身長120センチ 小2のバドミントン少女が放つ"強烈スマッシュ" 元バド部アナウンサーも驚嘆の“実力”とは【しずアツ!】

静岡県浜松市の体育館に、快音を響かせる少女がいます。黒川紗矢さん、小学2年生。120センチほどの小さな体から放たれるのは、強烈なスマッシュです。

あどけない笑顔の裏に隠された、全国制覇への熱い思い。未来のアスリートの素顔に迫りました。

経験者のアナウンサーに「もうちょっと走ったほうが...」

11月中旬、浜松市の浜名協働センター体育館。

練習を訪ねたのは、中学・高校とバドミントン部に所属していた井手春希アナウンサー。

「紗矢さん、きょうはよろしくお願いします!」

紗矢さんは、浜松市で20年続く名門クラブ「どんぐりジュニア」に所属する8歳。2025年8月に行われた小学生の全国大会では、1・2年生クラスで準優勝に輝いた実力者です。チームメイトの鈴木稟佳さんは日本代表レベルの選手です。

「そのすごさを体感したい」と、10年ぶりにラケットを握った井手アナウンサーがコートに入りました。 しかしラリーが始まった瞬間、その表情が変わります。紗矢さんが放った鋭いスマッシュに、井手アナウンサーは動けず、コートに倒れ込みました。

完敗した井手アナウンサーが「出直してくるには、まずどんなことからやればいい?」と聞くと、紗矢さんは涼しい顔で一言。

「もうちょっと走ったりすればいいと思います」

「ハハハ、走り込みが足りないか…」と苦笑する大人をよそに、紗矢さんは頼もしい表情を見せました。

強さの秘密は?

紗矢さんがバドミントンを始めたのは5歳の時。2歳年上の兄・祐慎さんの影響でした。めきめきと頭角を現した彼女の強さの秘密はどこにあるのでしょうか。

「どんぐりジュニア」を立ち上げた加藤朝海監督は、紗矢さんをこのように評価します。

「動きが早い。移動スピードが速い。あと、どんな球にも食らい付いていく。『負けず嫌い』なところが一番。負けると癇癪(かんしゃく)を起こすほどで、そうなる前になんとかするのが私の仕事です」

技術だけでなく、勝負に対する強い思いが紗矢さんを突き動かしています。高学年になればライバルたちも力をつけてくるため、「今が大切な時期」だと監督は語ります。

パワーだけじゃない「修正力」と「夢」

紗矢さんの武器は、強烈なスマッシュだけではありません。取材中、 コートの端に置いたシャトルケースを的(まと)に見立て、スマッシュで当てるというコントロールを見せました。

紗矢さんにとって初めての挑戦。取材カメラが回る緊張感の中、1球目、2球目はわずかに外れましたが、彼女はすぐに軌道を修正しました。そして放たれた数球目、シャトルは見事にケースに命中。

「スマッシュの威力もあるけれど、コントロール力もすごい」と井手アナウンサーを唸らせたのは、その修正能力と集中力の高さでした。

練習を終えた紗矢さんに、今後の目標を聞きました。

「6年生までには、全国1位を目指して頑張ります」

力強く宣言した8歳の少女。静岡県はバドミントンの強豪校も多く、土壌は整っています。紗矢さんのように、高みを目指して静岡バドミントンのさらなる発展を願います。

「あしたを“ちょっと”幸せに ヒントはきょうのニュースから」をコンセプトに、静岡県内でその日起きた出来事を詳しく、わかりやすく、そして、丁寧にお伝えするニュース番組です。月〜金18:15OA

関連タグ

あなたにおすすめの記事

人気記事ランキング

ライターから記事を探す

エリアの記事を探す

stat_1