
静岡県伊東市の田久保真紀市長の学歴詐称疑惑をめぐり、7月18日午後3時40分すぎ、田久保市長は百条委員会に対して「回答書」を持参しましたが、偽物ではないかと疑われている「卒業証書」については提出を拒みました。
静岡県伊東市の田久保真紀市長を巡っては、最終学歴としていた「東洋大学卒業」について、6月の市議会で市議から詐称の疑いを指摘され、その後、実際は「除籍」だったことが明らかになっています。田久保市長は、7月7日夜に会見を開き、辞職することを明らかにした上で、出直し市長選に改めて立候補する意思を表明しました。
伊東市議会は百条委員会の設置に関する議案を可決し、11日に第1回目となる百条委員会を開催。18日午後4時までに、田久保市長に対して、偽物ではないかと疑われている「卒業証書」の提出を求めていましたが、「卒業証書とされている書類の提出を拒否します」という「回答書」を持参しました。
田久保市長は拒否の理由について「私は現在、公職選挙法違反で刑事告発を受けています。そのことから、本件の記録の提出の請求を受けますと、私自身の刑事告訴につながる重要な証拠になるのではないか、ということで、提出の拒否は日本国憲法第三十八条の自己に不利益な供述を強要されない権利に基づくということで、拒否をさせていただきました」と説明しました。
回答書を提出する際には、伊東市議会の中島弘道議長から「これは請求していた卒業証書ではないですよね」と問われ、田久保市長は「開封して中身のほう確認をよろしくお願い致します」と答えて部屋を出ようとしたところ、中島議長は「ちょっと待ってください」と呼び止める一幕がありました。
また、田久保市長は「今月中には辞職という形にしたい」との意向を示しました。
百条委員会はその後、2回目の会合を開き、田久保市長に対し証人尋問への出頭を要請することを決めました。田久保市長が通っていた東洋大学に対しては、田久保市長が除籍となった理由がわかる在籍期間証明書や成績証明書などを8月13日を期限に請求することを決めました。