ふわふわ生地に広がる笑顔 関西風お好み焼きと焼きそばが自慢『あずさ』(静岡市)【昭和100年愛されごはん】

2025年は昭和元年(1926年)から数えて100年目。愛され続ける名店の味を紹介します。5月16日は静岡市のお好み焼き店。思い出の味を多くの人に届けようと若き2代目が奮闘しています。

静岡市葵区瀬名川の住宅街に店を構えるお好み焼き店「あずさ」。昭和53年創業。地元から愛される関西風のお好み焼きと焼きそばが自慢です。

<客>
「お好み焼き食べたくなるとここに来る感じ。ソースが結構濃厚でおいしい。値段はリーズナブルでボリュームが結構ある。安定のあずさの味」

看板メニューのお好み焼きミックス玉。豚・イカ・エビが入った食べ応え抜群の一品です。ふっくらとした生地に関西特有の辛めのソース。おいしさの秘密は生地にありました。

<2代目店長 寺内若菜さん>
「生地に出汁を使っていること、少しだけ大和芋が入っている。ソースだけじゃなくて出汁を感じることでうまみが増します」

空気を入れるように生地をよく混ぜふわふわに焼きます。2代目の店長、寺内若菜さん。8年前に伯父の明生さんから店を引き継ぎました。あずさのお好み焼きは若菜さんにとっても思い出の味だといいます。

<寺内さん> 
「物心ついた時から食べていて、この味はなくしたくないなっていうのがあって継ぎました。家族の誰かが食べたいと言ったら買っていたような感じ。家族はミックス焼きの大きいやつを皆でわけたのが印象に残っています」

飲食店に勤めていた若奈さん。昔気質の明生さんにつき、見様見真似で焼き方を覚えました。

<寺内さん> 
「焼く時のこだわりはひっくり返してから空気が抜けちゃうので、上から押さないようにしています」

明生さんから引き継いだものがもうひとつあります。

<寺内さん> 
「これは自家製ソースになります。創業当時から変わらない味でやっています」

明生さんは大阪から複数のソースを取り寄せスパイスをブレンドし、オリジナルのソースを作りました。マヨネーズも独自でブレンドした自家製です。

<寺内さん>
「あずさはこの味だと思っています」

開店当時周辺の人通りが少なかったこともあり客足はなかなか伸びませんでした。そこで明生さんは客を呼び込むためにオリジナルメニューをつくりました。

鉄板で薄く広げた卵焼きでもちもちの太麺と豚・イカ・エビがのったミックス焼きそばをまいた「そばロール」です。昭和の味として今でも親しまれているお好み焼きの店、あずさ。若菜さんはお客さんの声を励みに鉄板に向かいます。

<寺内さん> 
「静岡で『お好み焼きと言えばあずさ』と言われるように頑張っていきたい」

「あずさ」には全てのメニューに大・中・小のサイズがあります。先代の明生さんが「誰でも気軽に来てほしい」という思いから始めたスタイルです。

「あしたを“ちょっと”幸せに ヒントはきょうのニュースから」をコンセプトに、静岡県内でその日起きた出来事を詳しく、わかりやすく、そして、丁寧にお伝えするニュース番組です。月〜金18:15OA

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