
2025年は昭和元年から数えて100年目。時代を超えて愛される名店の味を紹介します。今回は、浜松市で46年続くハンバーグの店。家族3世代で店の味を守っています。
JR浜松駅から車で約15分。昭和54年創業の「パピオット」です。
名物は、なんといっても開店当初から続く「炭焼きハンバーグ」。地元の人には炭焼きハンバーグの元祖として知られています。
<常連客>
「いろんなハンバーグ屋さん、有名なハンバーグ屋さんがあるけど、口に合うというか、一番自分に合うハンバーグですかね」
パピオットのハンバーグは牛肉100%。肩、スネ、モモ肉など配合は創業当時のままです。
<パピオット 澤木益之さん>
「中が生の状態で食べてもらうのが一番おいしいんですよね。そこにずっとこだわりを持って」
卵や牛乳などのつなぎを一切使わないのもパピオット流です。
創業当初から守り続けている味があります。ハンバーグにかける「デミグラスソース」です。牛骨、牛スジ、玉ねぎなどを14日間かけてじっくり煮込みます。
<澤木益之さん>
「うちの命です。これがあるから今までやってこれたんだと思いますし、これがなかったらやってこれてなかったんじゃないかと思うくらい、うちの命だと思います」
ソースを作り続けるため、46年間、連休はほとんど取ってきませんでした。
パピオットは46年前、兄の宏次さんと創業しました。兄と弟の二人三脚で炭焼きハンバーグをこの地に広めました。守り続けてきた味と歴史はいま、娘の香余さんと、孫の唯花さんが受け継いでいます。
唯花さんは1年前からハンバーグの作り方を学び始め、益之さんと一緒に厨房に立っています。生まれる前からあるこの店を残したいと、手伝うことを決めました。
<パピオット 岡嶋唯花さん>
「(無くなるのが)もったいないというのが一番最初にきちゃうから」
<益之さん>
「うれしいよね」
<唯花さん>
「親孝行じゃないけど、じいじ孝行のために」
<益之さん>
「俺の代で終わると思っていたから、後を継いでくれればうれしいよね。おじいちゃんとしてうれしい」
現在は家族3世代で店を切り盛りしていて、これからもパピオットを多くの人たちに愛され続ける店にしていきたいと話します。
<岡嶋唯花さん>
「小さい子からおじいちゃんおばあちゃんまで、幅広い方々から愛されるあったかいお店にしていきたいです」
<パピオット 澤木香余代表>
「お客様がほんとにハンバーグ無くさないでねって言ってくれるので、それを守っていければなっていうのが一番の思いで、3代でやっていけたらなと思ってます。目指せ100年!」
パピオットでは、ハンバーグをパンで挟んだ「ハンバーグサンド」や「ハンバーグカレー」なども人気です。テイクアウトも好評で、昭和から愛される炭焼きハンバーグを家でも味わうことができます。
【店の情報】
パピオット
静岡県浜松市中央区佐鳴台2丁目30-17
営業時間:11:00~14:00/17:00~20:00
定休日:月曜日・金曜日
炭焼きジャンボハンバーグ1800円(税込)