
2025年は昭和元年から数えて100年目。時代を超えて愛される名店を紹介します。今回は浜松市で61年続くラーメンと餃子が人気の町中華です。
JR浜松駅から車で10分。昭和39年創業の「揚子菜館」です。懐かしい味を求め、地元の人はもちろん、静岡県外からも多くのお客さんが訪れます。
「昔ながらの味。昭和の味。昭和」と常連客の舌をうならせるのが、「醤油ラーメン」。一杯550円です。麺は3種類の国産小麦粉をブレンドした自家製です。
<揚子菜館3代目 周淳史店主>
「スープに負けない麺。ちゃんと麺が麺で甘い味がする。そして、スープに絡むことによって、より中華そばを楽しんでもらえると思う」
スープは、鶏ガラ、丸鶏、豚骨、野菜などを煮込んだ「清湯スープ」です。
<周淳史店主>
「豚骨ラーメンと比べてクセはないが、うまみはしっかりするところが重要だと思う」
40年以上通う常連客は、「もう家でご飯がない時はだいたいここに来る。ラーメンの細麺がいい。また来たくなるって言うところだから、ここは」と太鼓判を押します。
もう一品、ずっと変わらないのが餃子です。餡も皮も自家製。
<周淳史店主>
「餡をすくうヘラだが、その当時に働いていたパートさんの旦那さんが竹のヘラを作ってくれたらしくて、これが金属やプラスチックのヘラよりも、手のあたりがやさしくて、これが本当に一番使いやすい」
餃子を焼く鉄板も61年前から使い続けています。持ち帰りの餃子を買いに来たのは、創業当時から通い続ける94歳の常連客です。
<創業当時からの常連客>
「安いのがいいですね。庶民には。その前のおじいちゃんとおばあちゃんも知ってるだよ」
店を始めたのは淳史さんのおじいちゃん・周欽塗さん。2代目はお父さんの宗弘さんです。
<周淳史店主>
「受け継いできた店の味っていうものがあるので、ブラッシュアップはするが(味を)大幅に変更って言うことはあんまり考えずに、本当に普段のお食事、気軽に来ていただけるように、そんな店でありたいなと思っている」
親子3代の味を守り続けます。