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【評】磐田が後半ロスタイムに得点し、藤枝との県勢対決を制した。
前半13分、磐田はMFクルークスのシュートが藤枝のGK北村に阻まれ、23分のFW渡辺のループシュートはクロスバーの上へ外れた。藤枝は26分、中央付近からMFシマブクがシュートを放つも磐田のGK三浦がブロック。30分にはMF金子が左サイドから切り込んだが実らなかった。
磐田は後半7分と31分に左クロスから決定機をつくったが、ものにできず。だが、試合終了間際にMF倍井が倒されPKを獲得。これをFWペイショットが決め勝利を手にした。
■FWペイショット、左隅に突き刺す
同じ県内のクラブが対戦するダービーマッチらしい、意地とプライドが激突した「蒼藤決戦」は、磐田が制した。両チーム合わせて出された警告は6枚。球際で激しい攻防が続き、0-0のまま迎えた後半5分間の追加タイム。左サイドから仕掛けたMF倍井が藤枝の選手に倒され、PKを獲得した。
キッカーのFWマテウスペイショットは「蹴る前にリカ(DFリカルドグラッサ)が蹴るふりをしたり、自分は時間をつくって間を入れて自分のタイミングにしたりと、やるべきことは全てやった」と絶対に外せないPKを左隅に突き刺した。
2得点1アシストした前節6日の札幌戦に続き、勝利に貢献した倍井は連戦の疲労も見せず、積極的に仕掛けた。J1名古屋からの期限付き移籍で「昨年までダービーマッチの経験はなかったが、たくさんのお客さんが入ってくれ、素晴らしい雰囲気をつくってくれた」と最後の力を振り絞ることができた要因を挙げた。
ホームでは3試合ぶりの得点が決まり、4試合ぶりに勝利した。ハッチンソン監督は試合後の会見場で「前回ここに座ったときは厳しい状況だったが、それを抜け出した選手を誇りに思う」と選手をほめた。ただ余韻に浸るのはこの日のうちまで。4月9日のルヴァン杯で清水に勝った後、燃え尽きたかのように3連敗を含む5戦勝ちなしとなったダービー後の教訓を生かしたい。
■FW渡辺、古巣相手に存在感 ゴールはお預け
一昨年まで所属した古巣との対戦となったFW渡辺は、ハードワークで存在感を示した。前半13分に相手パスをカットし、決定機を生み出したほか、23分は味方のクリアボールに抜け出し、前に出ていたGKの頭上を超えるループシュートを放った。
藤枝時代に須藤監督からもらった「守備でも攻撃でも走り続けた選手に最後、ボールが転がってくる」との言葉を信じ、そこを磨いてきた。この日も前線で走り続け、守備で貢献した渡辺は「点を取れなかったので(須藤監督に)恩返しはできなかったけど、こういう姿を見せ続けたい」と9月20日の再戦に向けてさらなる成長を誓った。