
【評】磐田が千葉を1-0で下した。
前半6分、GK阿部から始まった攻撃で、MF角が先制点を決めた。33分、MFクルークスの右クロスにFWペイショット、後半11分の角の折り返しにMF中村、29分のMF佐藤のヒールなど決定的なシュートを放ったが決められなかった。
千葉に打たれたシュートは前半22分の磐田の連係ミスからと、28分のパスミスによるもの。終盤は押し込まれたが、後半のシュートを0に抑えた。
■5試合ぶり無失点勝利
磐田が、開幕6連勝の首位千葉を止めた。後半33分、千葉のFKからゴールネットを揺らされた。GK阿部は「オフサイドに助けられたが、打たれたときにはオフサイドだなと思った」と確信していた。PKを含み3試合連続で失点となった相手セットプレーへの対策として、ラインを高く設定するようにしていた。
2月22日の鳥栖戦以来、5試合ぶり無失点勝利。DF江崎が「鳥栖戦より、今回の方が組織として守備力が向上している実感がある」と言うように、千葉に押し込まれる時間もあったが、打たれたシュートは2本で、後半は0だった。
3連勝と上り調子となり、ハッチンソン監督は「選手にボールを持っていなくてもゲームをコントロールしようと言ってきた」とハイラインにした上で、ポジションの間にボールを通されない立ち位置を取ることを徹底させるなど、練習を重ねる上で選手間で意思疎通を図れるようになってきたことに手応えを感じている。
MF角が前半6分に先制点を奪い、試合を優位に進められたことも勝因となった。4節まで前半の得点はなかったが、15日の甲府戦から先制点は前半43、23、6分と、試合の入りも良くなっていることを証明する。”スミ1”完封勝利で3位に浮上したチームは、2位大宮とも勝ち点15で並び、早くもJ1昇格圏を視界に捉えた。
■ルーキー角 プロ初ゴール
ルーキーのMF角が待望のプロ初ゴールを決めた。前半6分、DF松原のロングボールを相手の背後で受けると、中へ切れ込み、迷わず右足を振り抜いたシュートは、相手GKとDFの間を通過してゴールを突き刺した。
「記念すべきゴールをヤマハ(スタジアム)で決められた。角昂志郎というサッカー選手が羽ばたくストーリーになれば」と角は喜びを隠さなかった。
前節23日の仙台戦は角が獲得したPKのキッカーを巡って試合中に口論したMFジョルディクルークスは「彼の今後のプロキャリアを考えれば、初得点はPKでない方がいい。ヤマハで決められたことも素晴らしかった」と祝福した。