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【評】磐田は終始、山口に押し込まれ、0ー1で敗れた。前半の立ち上がりから再三ピンチを招き、7本のシュートを打たれたが、無失点で切り抜けた。後半6分、MF倍井がカットインからシュートを放つなど反撃しかけたが、21分に先制された。さらに23分のピンチで相手シュートはポストをたたいた。40分、DFリカルドグラッサのロングフィードにMF角が抜け出してシュートを放ったが、GKに阻まれた。
■MF川合の初先発初ゴールは幻に
リーグ戦初先発した新人のMF川合(磐田ユース出)のゴールは幻となった。前半36分、MFジョルディクルークスの右CKをFWペイショットが落としたボールに右足を振り抜いてネットを揺らした。だが、ハンドを取られて得点は取り消された。
前線にボールがほとんど入らず、見せ場は少なかった。「前進するために危険を冒すことができなかった。もっとやれたと思う」と反省した。後半12分にピッチを去ることになったが、次に向けて「いい方向に行けるようにチームに貢献していく」と成長を誓った。
■「負けを待つような試合」 連係乱れピンチの連続
磐田はホームで戦う姿勢すら見せることができず、山口に9試合ぶり勝利を献上した。2試合連続無得点。J2での3連敗は2020年9~10月以来、2度目となるワースト記録となった。ハッチンソン監督は「殻に閉じこもっているようで、負けを待つような試合だった」と肩を落とした。
指揮官は「判断」を最大の敗因に挙げた。生命線のボール保持を遮断された。最終ラインの4人に対し、山口は激しくプレスをかけてきた。前にボールを運ぶことができず、前半はほとんど自陣で守る時間が続いた。DF松原は「相手が分析し、対策された中でアイデアを出すことができなかった」と悔しがった。
連係が乱れてパスミスが目立ち、ピンチの連続だったが、無失点でしのいでいた。だが、耐える時間が長すぎた。後半21分、右サイドを崩されて先制点を許した。攻撃的な選手を投入して巻き返そうとした磐田だったが、狂った歯車が戻ることはなかった。
4月は5戦未勝利で終わった。ハッチンソン監督は「どうやって改善するか、迷っている。まずは数週間前のフォームに戻すことが急務」。中3日でやってくる次節5月3日の今治戦までにやれることは限られる。