
2025年1月に惜しまれながらも無期限で休園となった静岡県富士宮市の「富士花鳥園」を巡り、経営譲渡を受けた北海道の会社が営業の再開を断念し「土地賃貸借契約」を解除したことが分かりました。旧富士花鳥園の建物内には、すでに生き物はおらず、今後の活用は未定となっています。
静岡県富士宮市の「富士花鳥園」は、1993年にオープンし、花や鳥と近い距離で触れ合えると人気を集めていましたが、自然災害の被害やコロナ禍で客が減ったことなどを受けて、2025年1月から無期限の休園となっていました。
富士宮市によりますと、休園後すぐに、無許可建築が問題となっている、北海道にある動物園の運営会社「サクセス観光」が経営権を取得しました。
「富士花鳥園」を動物との触れ合いを増やして再開する形を模索していたということですが、4月中旬に「土地賃貸借契約」を解消したいと申し入れがあり、4月25日付で解除したということです。
施設にいた生き物は、サクセス観光が3月末までに、全て別の場所に移動したとみられていて、4月23日に市の職員が施設内を確認したところ、生き物はいませんでした。
富士宮市の須藤秀忠市長は「大動物が富士山麓に来て飼われるということは今後もあり得ないと思う。旧富士花鳥園の今ある設備を残したまま活用していきたい」と話しました。