無許可建築が問題となっている北海道にある動物園の運営会社が静岡県富士宮市に置いていた「支店」を廃止していたことがわかりました。「支店」の住所には、休園中の「富士花鳥園」があり、動物の飼育が検討されていました。
札幌市にある動物園「ノースサファリサッポロ」は、市街化調整区域に無許可で建物を建設し、20年にわたり営業を続けてきました。札幌市は施設の撤去を求めてきましたが、運営会社の「サクセス観光」は、2025年9月末で閉園すると発表。その一方で、静岡県富士宮市にある休園中の「富士花鳥園」の経営権を取得し、この場所を「支店」として登記していました。
この「支店」をめぐってはこれまでのJNNの取材で、サクセス観光が2月に支店の場所で動物の飼育ができないか、富士宮市の担当者に相談していたことがわかっていて、「ノースサファリサッポロ」の動物の移動先候補のひとつとして注目が集まっていました。
しかし、サクセス観光が3月5日をもってこの「支店」を廃止していたことが最新の法人登記簿で明らかになりました。
富士宮市によりますと、富士花鳥園がある土地は、地元の財産区が企業に貸しているということです。
この財産区を担当する市の職員はSBSの取材に対し、「サクセス観光からは『旧花鳥園の小動物を移転する』とは聞いているが、支店が廃止されているのは確認ができていない」としています。