
端切れはできる限り活用していたが、一部は廃棄せざるを得なかった。いくみさんが廃棄にかかる費用や環境への負荷を考え、新たな活用策を試行錯誤していた時に、店のルーツが雨具店で、曽祖父理平さんが和紙に油を浸し番傘を作っていたことを知った。「せっかくならゆかりのあるブランド名で事業をやってみよう」と奮起し1月、「寺田雨具店」の名で小物製作事業をスタートさせた。現在は眼鏡ケースやペンケースなどを手がけ、今後は雨具の販売を目標に掲げる。
端切れを使うため、小物の色の組み合わせや材質はその時々で異なり、大量生産は難しい。「同じ物は作れないかもしれないし、何年後かにたまたまできるかもしれない。逆にそれが面白い」といくみさん。
19、20日には同店で販売会を開く。問い合わせは同店ホームページの専用フォームへ。