
市や実施隊によると、雄のニホンジカとみられ、体長約1・5メートル。同署によると、同店は営業時間外だった。被害予防のために現場周辺を一時、立ち入り規制した。
現場はJR沼津駅から北西に約250メートル。高木純店長(52)は「なんでこんな街中に、しかも昼間に出たのか」と驚きを隠せない様子だった。店内には暴れたシカの毛や血痕、壊されたガラスの破片や備品などが散乱していた。捕獲に携わった佐藤辰夫さん(72)=駿東猟友会沼津支部長=は「野犬に追われるなどしなければ、市街地まで下りて来ることはほとんどないのだが」と戸惑いをみせた。
■漂う獣臭、ガラス片散乱 被害の店長がく然「なぜこんな町中に」
店内の床には壊された入り口のガラス破片が飛び散り、暴れたシカの毛や血痕も飛び散っていた。獣臭が漂う中で被害店舗の高木純店長(52)は「なんでこんな町中に、しかも昼間に出たのか」と驚きを隠せない様子だった。
高木店長が知人から連絡を受けて駆けつけた際、店の周辺には警察による規制線が張られ、多くの通行人が足を止めていた状態。高木店長は規制線の外からスマホで店内の防犯カメラを操り、シカの行動を店内の警察官らに伝えて確保につなげた。ただ、店内の荒れた様子にはがくぜんとしたいう。
店舗は今後しばらく休業し、保健所に相談をして消毒や壁紙の張り替え、入り口の扉の修理など、必要な対応を取るという。高木店長は「営業再開の見通しも被害金額もわからない。予約してくれていたお客さまには申し訳ないが、再開まで待ってくれるとうれしい」と話した。