
SL急行かわね路1号が金谷駅のホームに到着すると、写真を撮影する観光客でにぎわった。最後尾には補助機関車として、国鉄で活躍した寝台特急「ブルートレイン」の塗装を再現した電気機関車も連結した。静岡市清水区から訪れた蒲原東小6年の飯田直生さん(11)は「JRから乗り継げてとても便利になった。国鉄時代の車両が好きで、電気機関車とSLを楽しみにしていた」と笑顔を見せた。
大井川本線のダイヤ改正に伴い、新金谷駅での乗り換えが不要になるSL急行を再開させた。4、5月は土日、祝日を中心に運行する。首都圏や中京、関西圏からの旅行で、現状よりも余裕のある行程を組むことができる。
大鉄は22年秋の台風により全線で土砂流入などの被害を受け、現在も川根温泉笹間渡-千頭間(19・5キロ)で運休している。復旧費用約21億円のうち、既存の補助制度による支援を除いた大鉄の負担額7億8千万円を県と沿線2市町が追加支援することで先月28日に合意した。