
大鉄は台風により全線で土砂流入などの被害を受け、現在も川根温泉笹間渡-千頭間(19・5キロ)が運休している。23年3月には国や県、沿線市町などでつくる検討会が発足し、早期の運行再開に向け検討を続けてきた。
復旧費用は20億円余りと試算されている。このうち大鉄の負担額は約8億円に上り、新型コロナウイルスや自然災害の影響で厳しい経営環境が続く中、財源をどう確保するかが焦点となっていた。
関係者によると、災害復旧にかかる2億円余りを県と2市町が肩代わりし、経年劣化したトンネルや軌道整備に必要な5億円余りを県と2市町が大鉄に貸し付ける方向となっている。
鈴木康友知事は25日の定例記者会見で「支援の枠組みについておおむね合意のめどが立った」と述べ、28日に島田市で開く検討会で詳細を公表する方針を明らかにしていた。