
「三保の水族館」として親しまれた同館は昨年10月に一般公開を終了。研究・教育機関としては存続するが、建物は老朽化により、一部を除き撤去される可能性が高い。要望書では、同館が大学の研究室にとどまらず、社会に開かれた水族館であることが多くの研究者、学芸員の輩出につながってきたなどとして、従来通りの活動継続を求めた。
提出は非公開。影沢会長によると、大学側は「持ち帰る」とした上で、署名に添えられた「親子3世代で行った」などのメッセージに「熱い思いは受け取った」と答えたという。影沢会長は、静岡市の海洋文化施設整備計画を巡り、同大の協力が限定的になったことも踏まえ「存続の意義は高まっている」と話した。元館長で葛西臨海水族園長も務めた西事務局長は「(研究・教育)機能だけ残しても、これまでのような成果は見込めない」と訴えた。
要望書ではクラウドファンディングなども提案していて、同会は今後、民間企業や行政からの支援なども模索していくという。