三保の水族館「残したい」 存続求める署名3万1320筆 東海大に提出

川崎一平副学長(右から2人目)らに、東海大海洋科学博物館の存続を求める署名を提出した「残す会」の(左から)西源二郎事務局長と影沢孝行会長=静岡市清水区の同大静岡キャンパス(同会提供) 静岡市清水区の東海大海洋科学博物館の存続を求めて署名活動などを行ってきた「残す会」は9日、直筆とオンラインで寄せられた計3万1320筆の署名と要望書を大学側に提出した。影沢孝行会長、西源二郎事務局長らが同区の静岡キャンパスで、川崎一平副学長らに手渡した。
 「三保の水族館」として親しまれた同館は昨年10月に一般公開を終了。研究・教育機関としては存続するが、建物は老朽化により、一部を除き撤去される可能性が高い。要望書では、同館が大学の研究室にとどまらず、社会に開かれた水族館であることが多くの研究者、学芸員の輩出につながってきたなどとして、従来通りの活動継続を求めた。
 提出は非公開。影沢会長によると、大学側は「持ち帰る」とした上で、署名に添えられた「親子3世代で行った」などのメッセージに「熱い思いは受け取った」と答えたという。影沢会長は、静岡市の海洋文化施設整備計画を巡り、同大の協力が限定的になったことも踏まえ「存続の意義は高まっている」と話した。元館長で葛西臨海水族園長も務めた西事務局長は「(研究・教育)機能だけ残しても、これまでのような成果は見込めない」と訴えた。
 要望書ではクラウドファンディングなども提案していて、同会は今後、民間企業や行政からの支援なども模索していくという。

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