沼津市職員が他職員の端末を不正閲覧 当時ICT推進課の4人懲戒処分 人事情報漏えいも

 沼津市は8日、臨時記者会見を市役所で開き、職員用端末管理システムを不正利用して他職員のパソコンのデスクトップ画面を閲覧、内示前の人事情報を確認し漏えいしたなどとして、いずれも当時ICT推進課の男性職員4人を懲戒処分にしたと発表した。システム上残る昨年8月以降の記録を調査した結果、閲覧回数が2千回超に上った職員がいるなど頻繁に行っていたことが判明。同市では昨年から、市の出先機関などでも職員の不祥事が続き、頼重秀一市長は「重く受け止める。(自身の処分は)どうあるべきか考える」と処分を検討する考えを示した。
 処分されたのは、20代の主事級2人(それぞれ停職2カ月と減給6カ月10分の1)と、30代主任級と40代係長級(ともに戒告)。4人の不正閲覧は合計2867回。前年度の人事情報も閲覧していたとする職員もいた。市民の個人情報は管理システムが別で閲覧や、漏えいはないという。
 市によると、4人はトラブル対応のため、別の職員の端末を遠隔操作できる権限を持っていた。不正は3月25日、職員から「内示前に正確な人事情報を話していた職員がいたという話を聞いた」とする内部通報が寄せられ、発覚した。
 係長級職員を除く3人は、作業中の人事課幹部らの端末にアクセス。停職の職員が課外の職員に、第三者の人事情報を漏らした。係長級職員と減給の職員は、それぞれ特定の女性職員の端末を閲覧していた。
 4人は調査に対し、「興味本位だった」「職員が在席中か知りたかった」などと理由を述べている。閲覧は端末が起動時のみ可能で、内部ファイルは閲覧していないという。
 4人は8日までに他部署に異動。監督責任を問い、ICT推進課長も訓告とした。市は、遠隔操作時に上司への報告を義務化するなどの再発防止策を実施する。

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