19年間ありがとう アピタ静岡店閉店 最終日に利用者殺到

多くの人からの「ありがとう」の声に包まれる中、閉店するアピタ静岡店=30日夜、静岡市駿河区 静岡市駿河区の大型商業施設セントラルスクエア(CS)静岡ショッピング館の中核店舗アピタ静岡店が30日、営業最終日を迎えた。2005年の開業から19年間、近隣を含めた広域商圏の衣食住を満たしてきた同店に、閉店を惜しむ利用客が多数詰めかけた。
 開店前の1階西側入り口には、約100人が列を作った。午前7時半から並んだ同区の主婦岩本美喜子さん(55)は「開業当初から通った。最後なのでゆっくり見て回りたい」と感慨深げに話し、「イオンスタイル静岡がどんな店舗になるか楽しみ」と26年春に開業が予定される後継店舗へ期待を寄せた。
 店内には衣料や雑貨、食品など特売品が所狭しと並んだ。高騰が続くコメはあきたこまち5キログラムが税込み4299円で販売され、限定60袋が午前中に売り切れた。専門店会のラーメン店「ちゃーしゅうや武蔵」では、常連客らが食べ慣れた味を求める姿が見られた。同区の会社員竹内寛さん(52)は「火曜特売のお得さや生鮮品の質は地域内で突出していた」と残念がった。
 午後6時の閉店後、アピタ静岡店の山田準店長が「店も従業員も地域のお客さまに支えてもらい、育ててもらった」とあいさつをすると、集まった来店客から「ありがとう」「忘れない」と大きな歓声と拍手が巻き起こった。
 同店閉店後の4月以降も営業を継続するCS静岡のクオーレ館、スポーツ館では集客減が懸念される。クオーレ館に入る「沼津魚がし鮨 流れ鮨静岡石田店」は、会員アプリへの告知や折り込みチラシで持ち帰りメニューをPRするなど対策を図るという。

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