
開店前の1階西側入り口には、約100人が列を作った。午前7時半から並んだ同区の主婦岩本美喜子さん(55)は「開業当初から通った。最後なのでゆっくり見て回りたい」と感慨深げに話し、「イオンスタイル静岡がどんな店舗になるか楽しみ」と26年春に開業が予定される後継店舗へ期待を寄せた。
店内には衣料や雑貨、食品など特売品が所狭しと並んだ。高騰が続くコメはあきたこまち5キログラムが税込み4299円で販売され、限定60袋が午前中に売り切れた。専門店会のラーメン店「ちゃーしゅうや武蔵」では、常連客らが食べ慣れた味を求める姿が見られた。同区の会社員竹内寛さん(52)は「火曜特売のお得さや生鮮品の質は地域内で突出していた」と残念がった。
午後6時の閉店後、アピタ静岡店の山田準店長が「店も従業員も地域のお客さまに支えてもらい、育ててもらった」とあいさつをすると、集まった来店客から「ありがとう」「忘れない」と大きな歓声と拍手が巻き起こった。
同店閉店後の4月以降も営業を継続するCS静岡のクオーレ館、スポーツ館では集客減が懸念される。クオーレ館に入る「沼津魚がし鮨 流れ鮨静岡石田店」は、会員アプリへの告知や折り込みチラシで持ち帰りメニューをPRするなど対策を図るという。