浜名湖カキ生育遅れ「殻小さく、厚みなし」 例年11月出荷本格化【動画あり】

 例年ならば11月初旬に出荷が本格化している冬の味覚、浜名湖特産の養殖カキの生育が遅れている。漁師らは夏の猛暑による海水温の上昇や、台風の発生数が少なく、海の水が混ざらずに栄養分が不足したことなどを原因に挙げる。

浜名湖産の養殖カキを引き上げる漁師=22日午前6時半ごろ、浜松市西区(浜松総局・山川侑哉)
浜名湖産の養殖カキを引き上げる漁師=22日午前6時半ごろ、浜松市西区(浜松総局・山川侑哉)
水揚げされる浜名湖産の養殖カキ=22日午前7時40分ごろ、浜松市西区(浜松総局・山川侑哉)
水揚げされる浜名湖産の養殖カキ=22日午前7時40分ごろ、浜松市西区(浜松総局・山川侑哉)
水揚げされた養殖カキ=22日午前、浜松市西区(浜松総局・山川侑哉)
水揚げされた養殖カキ=22日午前、浜松市西区(浜松総局・山川侑哉)
浜名湖産の養殖カキを引き上げる漁師=22日午前6時半ごろ、浜松市西区(浜松総局・山川侑哉)
水揚げされる浜名湖産の養殖カキ=22日午前7時40分ごろ、浜松市西区(浜松総局・山川侑哉)
水揚げされた養殖カキ=22日午前、浜松市西区(浜松総局・山川侑哉)

 「殻が小さく、身も厚みがない」。22日早朝、船でカキ棚に向かった舞阪町養かき組合(浜松市西区)の寺田則夫組合長(64)は表情がさえない。別の漁師は「今年は、カキが軽くて片手で引き上げることができるよ」と力なく語った。
 浜名湖のカキの水揚げ量は、温暖化やクロダイの食害などが影響とされる2020年度に7・9トンと激減した。22年度はクラウドファンディングで資金を調達し、宮城県産の稚貝を購入した効果で43・9トンと盛り返したが、90トン超えとなった16、17年度に比べれば、半分に満たない。
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 今年は11月に入っても気温が下がらず、22日もカキの収穫が始まった午前6時ごろの同区の気温は、昨年の平均より約2度高い10度だった。寺田組合長は「今年は水温が、水揚げ量が激減した20年度のように高い状態が続いている。寒くなる今後の生育に期待するしかない」と話す。

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  • 浜名湖特産の養殖カキ水揚げ 生育に遅れ

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