藤枝市長選 北村氏が5選 新人との一騎打ち制す

 任期満了に伴う藤枝市長選は26日、投開票が行われ、無所属現職の北村正平氏(77)=自民、公明、立民、国民推薦=が、無所属新人で元兵庫県議、コンサルティング会社代表の小西彦治氏(52)を大差で破り、5選を果たした。投票率は54・97%。5選を果たして喜ぶ北村正平氏=26日午後10時20分ごろ、藤枝市藤枝
 北村氏は、財政基盤の強化や市立総合病院の経営健全化など4期16年の実績を訴えた。政策の柱として、まちの発展に必要な産業振興策や子育て・教育環境の充実、高齢者の生活支援、若者と女性が活躍する場の創出を掲げた。自民、公明、立民、国民と連合静岡のほか、地元の商工、農業関連など約100団体の推薦を受けて幅広い業界に浸透し、分厚い組織力で市内全域の票をまとめた。
 首長の多選や高齢化、無投票を問題視して出馬した小西氏は選挙カーで政策を訴えながら市内を回った。無投票が続いた現市政への批判票を集めたが、県外出身で組織や地盤を持たないことや、知名度不足も響いて広がりを欠いた。
 藤枝市議補選も投開票が実施された。

藤枝市長選開票結果
当 49,142 北村正平(77)無現⑤
  13,345 小西彦治(52)無新
▽投票総数63,978▽有効62,487▽無効1,491


新市長略歴
 北村正平氏(きたむら・しょうへい)藤枝市出身。県職員として農業水産部長や国体局長などを歴任し、2008年に市長選で初当選した。藤枝東高、東京農大卒。同市本町。

「負託に応える」決意新た
 26日に投開票が行われた藤枝市長選。午後10時過ぎ、現職北村正平氏の市内の報告会場に当選確実の一報が届いた。北村氏は支援者と喜びを分かち合い、「誰もが幸せを実感できるまちを目指す。市民の負託に応えるべく市政運営に取り組む」と決意を新たにした。
 4期連続無投票の見通しから一転、告示直前に対抗馬が現れ、急きょ選挙戦に突入した。市内をくまなく回り、市民からは直接、5期目の市政のかじ取りへの期待や、若者に目線を向けてほしいといった声を受け取った。「市民から本当に受け入れてくれている気持ちを感じた」と勇気づけられた。
 自らの言葉で政策や藤枝への思いを市民に伝え、対話できたことは貴重な時間だった。「今後の市政に対する市民の考えを知ることができた。人生をかけて、市民と共に藤枝を築く」と改めて覚悟を決めた。

藤枝市議補選開票結果
寺田亜記子氏
当 36,176 寺田亜記子(46)立新
  24,151  松浦文信(61)無新
▽投票総数63,937▽有効60,327▽無効3,610

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