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SBSテレビ 静岡市歴史めぐりまち噺し

由井正雪ゆかりの地を訪ねる

2022年9月25日放送の「静岡市歴史めぐり まち噺し」は、由井正雪ゆかりの地を訪ねます。
語り:春風亭昇太

宿場町の面影が残る静岡市清水区由比。正雪紺屋の屋号が付けられた東海道沿いの染物店は、由井正雪の生家と伝えられています。

江戸時代から現在まで続く、老舗の紺屋には、当時使われていたかめや染物の道具が残されています。正雪の経歴には諸説ありますが、江戸に出て兵学を学び、軍学者として、多くの弟子を抱えるまでになったと言われています。

この頃、幕府が多くの大名家の改易や減封を進めたことで、浪人が激増していました。正雪は、これに憤り、3代将軍家光が亡くなった慶安4年(1651年)、幕府に対して反乱を企てました。由比正雪の乱と言われる、この計画は、実行寸前に幕府の知るところとなり、駿府・梅屋町の宿に滞在していた正雪は、駿府町奉行とその配下の者たちに包囲され、自害しました。正雪の首は、塩漬けにされ、安倍川の河原にさらされましたが、正雪ゆかりの人物に、ひそかに運び出されて、葬られたとも言われています。葵区沓谷の菩提樹院に、正雪の供養塔が残されています。

正雪の死後、ともに計画を企てた者たちや、家族、親類が処刑されましたが、幕府はこの事件ののち、大名家の締め付けを緩めるなどの牢人を減らすための対策を進めました。由井正雪の乱は、幕政にも影響を与えた大事件として、歌舞伎の演目などとしても扱われました。

静岡市歴史めぐり まち噺し 今日のお噺しはこれにて。

静岡市の観光親善大使でもある春風亭昇太師匠の語りで、歴史や文化、特産品など、静岡市の魅力を紹介するミニ番組です。(毎週日曜日ひる12時54分放送)

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