
瑞々しい音に感激!!10月にウィーンの一流音楽家と共演する静岡県立清水南高等学校・同中等部管弦楽部の練習を見学させていただきました。

編集局紙面編集部の遠藤竜哉です。
先日、静岡市清水区にある、静岡県立清水南高等学校・同中等部を訪問。
10月6日にグランシップで開催される「ウィーン木管五重奏団」の演奏会に出演する同校管弦楽部(通称・南陵フィル)の練習風景を見学させていただきました!
本番に向けた生徒さんや先生の意気込みなどをレポートします。
学校の雰囲気、いい感じ!
静岡県立清水南高等学校・同中等部は、普通科と芸術科を併置した中高一貫校で、三保松原で知られている三保半島の付け根に位置しています。 芸術科の生徒さんは、音楽大学に進む方も多く、美術や演劇などの分野でも人材を輩出しています。同校でグランシップの方々と合流。
同部顧問の遠藤直之先生の案内で入校すると、校内には生徒さんが制作した美術作品や卒業生の活躍ぶりを伝えるポスターなどがいっぱい。
さすが「芸術肌」の学校!
クリエイティブな、いい雰囲気でした!
階段を上っていくと、楽器の音が聞こえてきました。
ウィーンの先生たちとの共演にワクワク感
今回出演するオーケストラは、総勢約60人。
普通科と芸術科音楽専攻の生徒さんたちに加え、数名が賛助出演します。
練習室であいさつを済ませると、早速、元気のよい演奏が始まりました!
.jpeg)
この日、練習していたのは、モーツァルトのフルート協奏曲や協奏交響曲、ヨハン・シュトラウスの「トリッチ・トラッチ・ポルカ」。
ウィーン・フィルやウィーン国立歌劇場などで活躍する現役の木管プレーヤーたちが、ソリストになったり、オケに加わったり、指揮者になったりして、中高生と共演します。
【公演詳細はこちら】
昨年も、今回と同じく「ウィーン木管五重奏団」(メンバーは一部入れ替え)と高校生の共演が浜松市で行われ(県立浜松江之島高と浜松学芸高)、今回が2年目です。

練習では、遠藤先生が指揮し、テンポ設定などを確認しました。
本場で活躍する一流のプロとの共演に向けて、緊張感も感じられましたが、練習中はみなさんワクワクして楽しそうでした。
中高生のオケはとても瑞々しく、大人の演奏とは違った魅力に溢れていました。
撮影させていただいた、練習中の真剣な表情を何枚かご紹介します。





南陵フィルの音は、とっても純粋で、生き生きしていました!
こういう音って、意図して出せるものではないと思うのです。
これからさらに、演奏に磨きがかかるでしょう。
いや〜、本番が本当に楽しみです。
音楽ナビゲーターの岡部さん「共演することに大きな意義」
今回の演奏会に「音楽ナビゲーター」として出演する岡部武彦さん(声楽家、山梨県立大客員教授)に、企画を支える思いをうかがいました。

【音楽ナビゲーター・岡部武彦さんのお話】
若い人を演奏会に招待し、一流の音楽を聴いてもらう試みは、すでにいろいろな場所で行われている。今回は、聴くだけでなく「共演」する。これには特別な意味がある。格好をつけた言い方をすると、一流奏者と交流することで、音楽を通した国際的な視野を得てほしい。文化の力を信じたい。
その日だけの感動で終わってしまうかもしれないが、いつか困難に遭遇した時や使命を持った時に、経験を思い出してほしい。
昨年は浜松市で開催した。生徒からは「一生ものの思い出になった」というような感想も聞かれた。特別な機会になったのであればうれしい。今回も多くの方に、会場へ足を運んでほしい。
では最後に、部長、副部長、遠藤先生の意気込みをどうぞ!
◆(部長)佐藤穂乃華さん(バイオリオン、高校2年)
今回の共演をわかりやすく例えれば、大谷翔平選手と野球をするようなものだ。得難い体験になりそう。楽器は違うが、ウィーンの先生たちがどんなことに気をつけながら演奏しているかなど、積極的に学びたいと思う。
◆(副部長)関根花音さん(ホルン、高校2年)
今回、ウィーンの先生方の横で演奏する機会を与えていただいた。技術や音色を学び、南陵フィルとしてより良い演奏に繋げたい。特に、ソリストとしての音色と、合奏中での音色の使い分けを勉強したい。
◆(副部長)前田珠妃さん(打楽器、高校2年)
打楽器は音が大きいので、日頃バランスに気をつけている。今回はウィーンの先生方の雰囲気を間近に感じ取りながら、注意深く演奏したい。自分の中で吸収したことを、普段の部活動の中で実践していきたい。
◆(顧問)遠藤直之先生(オーケストラ指導、指揮)
夢のような舞台。子供たちにとって、一生の記憶に残るステージ、時間になることを願っている。共演するのは本場の一流の音楽家。尻込みする部分がないわけではないが、精一杯準備して、本番を楽しめればいいと思っている。
短時間ではありましたが、練習を聴かせていただき、私自身すごくチャージされました。南陵フィルの皆さん、ぜひ本番で力を出し切ってくださいね!
まだ南陵フィルを聴いたことがないという方も、ぜひお出かけください。
では、また。
静岡新聞SBS有志による、”完全個人発信型コンテンツ”。既存の新聞・テレビ・ラジオでは報道しないネタから、偏愛する◯◯の話まで、ノンジャンルで取り上げます。読んでおくと、いつか何かの役に立つ……かも、しれません。お暇つぶしにどうぞ!