
こんにちは、編集局紙面編集部の遠藤竜哉です。
今回から「名旋律“一点突破”シリーズ」を始めます!
このコラムを読んでくれる方々や同僚から、いろいろ感想をもらうようになったという話は前回書きましたが、実はこんな声もありました。
「聞いたことのある曲を、分かりやすく教えてほしい!」
そこで考えたのが上記シリーズ!
一回食べ切りサイズで、ピンポイントで名曲、名旋律をご紹介します!
「音楽の父」J・Sバッハが書いた、最も有名な旋律の一つ
初回ご紹介するのは、ピアノ曲「主よ、人の望みの喜びよ」。ピアノ曲と書きましたが、もともとは「カンタータ第147番」という、少し古い時代のオーケストラと合唱のために書かれた作品です。
その中の旋律をもとに、マイラ・ヘス(1890〜 1965年)という英国のピアニストが編曲したバージョンが広く知られています。
演奏時間わずか4分弱の曲です。
まずは、夭折の名ピアニスト、ディヌ・リパッティの演奏をお聞きください。
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(EMI、1999年)
CDは、SPレコードからの復刻。1951年の録音で、音は古いです。
ただ、これほど敬虔な気持ちにさせてくれる演奏が他にあるだろうか、と思えるほど胸に迫る記録です。
いつか、ラジオでバッハのことを「自分の存在を受け止めてくれるような音楽」と表現している人がいました(その時は、たしか「マタイ受難曲」という大規模な宗教曲について取り上げていました)。
「主よ、人の望みの喜びよ」も、短いですが、まさしくそのような曲だと思います。
原曲は、ピアノ編曲とは違った味わい
ご興味のある方は、原曲の「カンタータ第147番」もどうぞ!どの部分の旋律かは、あえて書きません。
それほど長い曲ではないので、冒頭から聴いてみてください。
「その旋律」が登場した瞬間、どんな気持ちになるでしょうか?
同じ旋律なのに、印象がかなり異なると思います。
そして、ぜひ最後まで聴いてみてください。
私は、ニコラウス・アーノンクール指揮、ウィーン・コンツェントゥス・ムジクスという楽団の演奏(1985年録音)をよく聴きます。
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(ワーナーミュージック、2000年)
ピアノ編曲も原曲も、きっと皆さんの助けになってくれる一曲ですよ。
気が向いたら、第2回以降もアップしますね!
では。