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感動必至の圧力釜うどん「福桝屋」&販売開始10秒で完売の絶品芋けんぴ

こだわりぬいたうどんに、予約がとれない芋けんぴ!うどんとお芋の専門店!?

カメラマンの望月やすこさんに、取材中に出合った身近にあるけど、「へ〜〜」な求人情報を紹介してもらう本企画。今回は、浜松市北区三ヶ日町にある「圧力釜もっちりうどん 福桝屋」をご紹介いただきました。
※4月1日にSBSラジオIPPOで放送したものを編集しています。

望月:これまで「#こんな求人見つけてきました」で紹介するのは、いわゆる企業が多かったじゃないですか。でも今回は、美味しいうどん屋さんの紹介です。福桝屋という三ヶ日インターを降りてすぐのお店で、お店自体がうどん釜の形をしたうどん屋さんです。

以前SBSの夕方の番組にスチールカメラマンとして同行したときにここのうどんを食べたら、めちゃくちゃ美味しかったからどこかで紹介したいと思っていました! 入口にスタッフ募集の貼り紙があったので、 これはもう「こんな求人見つけてきました」でやるしかないと(笑)。

カメラマンって得な仕事で、撮影した美味しいものを終了後に食べさせてもらえることが多いんです。なのでそこそこ美味しいものを食べてきているはずなんだけど、こんなに美味しいうどんは初めて!と思ったんです。しかもこの福桝屋、同じ店の中で「芋福」というお芋専門店もやっているんですが、芋福はネット予約開始から10秒で売り切れる物もある人気店! 今回は、そんな福桝屋と芋福の紹介をさせていただきますね!

圧力釜もっちりうどん「福桝屋」


まずは、福桝屋から。浜松で創業して104年。今回お話をうかがった、店主の清水開(かい)さんで5代目の老舗です。先代がうどんと海鮮の店としてやっていたのを、開さんがうどん一本、それも自分が作りたい圧力釜うどんじゃないと継がない!といってやっている店なんです。開さんはニコニコ笑っていて温厚な人に見えるけれど、これが意外にこだわりが強いガンコ者でした(笑)。

原口:開さんの代になり、うどんの質が変わったんですか?

望月:急激に変わって、超専門店になったと思います! そもそも静岡は関東圏でそば文化、うどんといえばやっぱり関西文化じゃないですか。開さんは自分が大阪で食べた、圧力釜で茹でたうどんが気に入り、自分が作るなら絶対にこれ!と決めて、むちゃくちゃ工夫して改良して自分が納得できる味にしたんです。

福桝屋のうどんは、ちょっと黄色味がかかっていてツブツブが入っています。これはうどん粉に全粒粉を混ぜているからなんです。そのうどん粉も、北海道の粉と三重県の粉を組み合わせていて、北海道の粉でツルツルとした喉越しを出し、三重県の粉で伊勢うどんに代表されるもっちり感を出してるんです。

だから、ここのうどんは本当にもっちりしているんだけど、麺がぶりんぶりんに膨らんでいるんです。茹でると逃げ道がなくて、ぶりりり~んっ!!って反り返って、麺のエッジ(麺の角)が立つ状態に! それで溝ができて味も絡むんです。

​原口:粉の配合や分量も、ものすごくこだわったんですね。

望月:そして、これを圧力釜で茹でるんです。蓋をした圧力釜で一気に茹でて、茹だったら鍋に水をかけて一気に冷やす。この鍋ももちろん特注ですよ。日本で作ってくれる工場は一軒しかなくて、そこに特注しているんです。

圧力釜で茹でると、湯の温度が115~118度になって麺のデンプンがアルファ化し、それで更なるもっちり食感が生まれます。さらに麺を打つときの麺の太さも重要! あまり細いと耐えられないし、太すぎてもダメ。3.8〜3.9mmくらいが開さんのベストなんだそうです。

水も軟水! 硬水で茹でると、麺の表面がザラザラになって溶けちゃうからエッジがなくなってしまうんです。さらにそれを毎朝切って「切りたて」を使う。これも時間が経つと理想の麺じゃなくなるから、朝だけの作業にしないで営業中も切っているんですよ。

原口:圧力釜でうどんを茹でるというのは、珍しいんですか。

望月:圧力釜で茹でる製法を採っている店は全国でもかなり少なくて、やっていても秘密にしたいお店がほとんど。以前「マツコの知らない世界」で紹介されていたうどん店は、この製法を見せたくなくて、「秘密製法」とモザイクをかけていたんですって。でも開さんは言っていますし、そもそも看板に大きく「圧力釜もっちりうどん」と書いている!

原口:作り方もほぼ教えてくれましたし。

望月:手間もかかるし、開さんじゃないとできないから正々堂々と公言しているんでしょうね。それではすっかり食べたくなったところでおススメを紹介!

福桝屋、おすすめメニュー!

合鴨ネギうどん(税込990円)


上述の美味しいうどんに、低温調理した合鴨のレアチャーシューがのっています。めっちゃジューシー。東京のイタリアンのシェフに来てもらって教えてもらったそうです。

だし巻き卵(税込638円)


だしがたっぷり効いた上品な味。開さんは、そもそも日本料理店で修行していて、だし巻き玉子の焼き担当だったんです。形もきれいだし美味しい!

厚切り焼き芋天(税込418円)


これは必ず食べて欲しい! 開さんが「芋天をもっと美味しくしたい!」と考案。紅はるかをじっくり時間をかけて、しっとり食感の焼き芋にし、それをわざわざ天ぷらにして出しているんだから、美味しいに決まってます!

芋天がきっかけでお芋専門店が誕生!


望月:
この、厚切り焼き芋天がとにかく人気すぎて、これがきっかけで、お芋専門店の芋福につながるんです。この芋天をもっと食べたい!という人が続出したので、じゃあ「大学芋」にしてみようと、焼き芋を使った大学芋「カリとろ大学芋(税込880円)」を作りレジ横に置いたら、人気すぎて営業時間内にはとても売っていられない!となり、2年前にうどん屋の営業時間外に「芋福」をオープン。

とにかく人気すぎて、大学芋は1カ月前からの予約制。LINEの予約も、一気に100件くらい予約が入って、返信だけで1日かかるそう。名前の通り、外側はカリっとして中はとろとろ、本当に美味しいデザートなんです。

さらに今度は、焼き芋を干し芋にしてから、芋ケンピにした「太切りねっちり芋けんぴ(税込1000円)」も販売開始。でも手間がかかるからそもそも少量販売しかできないじゃないですか。そのため朝9時からのネット予約では、開始10秒で売り切れてしまう! それで全然買えないと連絡がくるため、今では公平に抽選販売になっています。「なんで私は当たらないんだ! ズルしてないか!」と連絡が来ることもあるらしいけれど、通販サイトで公平に抽選しています。

これだけ忙しい状況があって、今回の求人募集になったわけです。募集しているのは、ホールスタッフと、製造スタッフ。以前は、うどんの修行をしたいという人が来ても断っていたんです。でも、開さんが忙しすぎるので、本気でうどんを覚えてくれる人も募集しています。お芋の仕込みも教えてもらえるし、スタッフになればスタッフ価格で買えます!

ちなみに、申し訳ないと思いつつ、取材なので貴重な「太切りねっちり芋けんぴ」を、特別に1本だけ!食べさせてもらいました。ねっちりしていて、最高~! 今までに食べたことがない芋けんぴでしたね。

原口:甘さも凝縮しているんでしょうね。

望月:超凝縮していて、宝石みたいなデザートです。そこまでして買えない人も、「しっとり濃密焼き芋」は予約しなくてもお店で買えます(売り切れの場合もアリ)。ただし!ここが重要。お芋が美味しい時期が11~6月頃までなので、お芋の販売は季節限定です。ご注意ください!  

<DATA>
■圧力釜もっちりうどん 「福桝屋」
住所:浜松市北区三ヶ日町都筑1170-10
TEL:053-526-1020

店舗情報
今回、お話をうかがったのは……望月やすこさん
静岡県内を中心に個人の撮影や取材撮影をするフリーカメラマン。撮影歴は25年。「人を笑顔にする撮影」と「面白いネタ探し」を得意とする。著書「子連れのタダビバ」シリーズ(静岡新聞社)では執筆も担当。ラジオ・テレビの出演など様々なメディアで活躍。

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