
静岡市清水区の化学工場の周辺で発がん性が指摘される「PFAS」が高濃度で検出された問題をめぐり、住民の血液検査の結果、全員から「PFAS」の一種である「PFOA」が検出されたことが分かりました。
血中濃度がドイツでの指針値の約10倍に上った人もいました。
<清水PFAS問題を考える連絡会共同代表 聞間元医師>
「要注意の濃度の方が2人いた。1人の方は、96.29という非常に飛び抜けた値」
6月16日、市民団体が明らかにしたのは、発がん性などの健康影響が指摘されている有機フッ素化合物「PFAS」を調べる住民の血液検査の結果です。
「PFAS」をめぐっては、静岡市清水区三保の化学メーカー「三井・ケマーズフロロプロダクツ清水工場」の周辺で高濃度で検出されています。
工場では2013年までPFASの代表物質「PFOA」を使用していて、静岡市が調査を実施し、井戸水の飲用を控えるよう呼びかける事態となりました。
■37人全員から「PFOA」が検出
こうした状況を受け市民団体は、2026年3月、周辺住民ら37人の血液検査を行いました。
京都府立大学の調査チームが血液中のPFAS濃度を測定した結果、37人全員から、「PFOA」が検出されたということです。

「PFOA」の血液中の濃度基準は日本にはありませんが、ドイツでは1ミリリットルあたり10ナノグラムを「健康リスクがあり得る指針値」としています。
今回の検査では、37人のうち7人、約2割が指針値を上回りました。
最も高かったのは、工場近くの井戸水を飲んでいた70代の男性で、指針値の約10倍にあたる96.29ナノグラムを検出しました。
■大学教授 "井戸水が汚染されている可能性"指摘
検査を行った大学の教授は住民の健康リスクが高まっていると指摘します。
<京都府立大学 原田浩二教授>
「PFOAは天然の物質ではなく、人工の化学物質であることを考えれば、周辺のどこかから発生して、それが汚染を生じさせている。いくらかの方は井戸水を使用されていると聞いている。そういった井戸水が汚染されているのではないか、そしてそれがPFOAの体内に残っているものと関連していると考えられる」
企業側は2024年、2013年までに「PFOA」を扱っていた従業員を対象に血液検査を実施しましたが、市民団体は血液検査の継続を求めています。
<清水PFAS問題を考える連絡会 鈴木孝雄共同代表>
「市民、住民はこの結果をもって、希望があれば私たちが受け付けて、今後も(血液検査を)やりたいと思う」
「三井・ケマーズフロロプロダクツ」はSBSの取材に対し、「血液検査の結果について当社は関知しておりませんのでコメントは控えさせていただきます」と回答しています。
市民団体は、今後市や企業に対して血液検査の実施や健康へのフォローなどを求めていく方針です。










































































