
近年、食の分野で注目が集まる静岡県富士宮市で長年、愛され続けている揚げかまぼこがあります。
100年を超える歴史を支えているのは、家族が代々引き継いできたチャレンジ精神です。
■富士山の湧水が生む「ほっとする味」
先週末、富士宮市にあるJAの直売所で、きれいなきつね色に揚げられていたのはかまぼこです。20種類もの揚げかまぼこが、次々と売れていきます。
<客>
「おいしいですよ。安心してほっとできる味なので」
「おいしい」
今回の「しずおか産」として紹介するのは、富士山の湧き水を使った「蒲貞(かまてい)」のかまぼこです。
■阿吽の呼吸で作り出すかまぼこ
富士山本宮浅間大社の近く、宮町商店街に店を構える蒲貞は、明治40年創業。100年以上続く老舗です。
現在は4代目の神谷典秀さん(69)と妻の富美子さん(65)、息子の尚亨さん(33)の3人で、全工程を手作業で丁寧に作り続けています。
Q. 家族で全部手作業で?
<典秀さん>「はい」
<尚亨さん>「全部、はい」
<典秀さん>「全部です」
<富美子さん>「まったく」
<典秀さん>「まったくですね」
<尚亨さん>「まったく大変ですね」
<典秀さん>「昭和の味を引き継いじゃって」
長年愛され続ける蒲貞のかまぼこ。美味しさの秘密は富士山の湧水です。
<4代目・典秀さん>
「(富士山の湧水は)柔らかい感じのお水なので、お魚と相性がいいですね。仕込みには欠かせないです」
もう1つ、揚げかまぼこのおいしさを支えているのは、家族が連携した素早い仕上げです。
阿吽の呼吸で、1枚ずつ、かまぼこを形作り蒸したあと、すぐに冷ましてから1枚ずつ油で揚げたら完成です。
■伝統を更新する「チャレンジ精神」

この店で代々引き継がれているのは、作り方だけではありません。注目すべきは新たな味を生む「チャレンジ精神」です。
4代目の典秀さんが考案した富士宮ならではの揚げかまぼこは…
<4代目・典秀さん>
「最後に仕込みのやきそばの麺」

その名も「やきそばスティック」。富士宮やきそばで使われる麺やキャベツ、イカなどを生地に練り込んだ逸品です。
さらに、5代目の尚亨さんも新たな風を吹き込んでいます。
<5代目・尚亨さん>
「『富士の雅(みやび)ネギ』というもので、富士宮のブランドネギです。すごく甘くておいしいネギなので、4月からコラボして新商品としてやり始めたので。甘味が強くてうまいんですよね、この雅ネギ」

ほかにも甘い「だて巻き」を蒸してから素揚げした「伊達揚げ」も尚亨さんのアイデアです。
■職人の技と発信力で次世代へ
<4代目・典秀さん>
「せっかく4代続いて5代目が引き継いでくれたので、新しい商品を考えながら次の世代の息子にやっていってくれれば嬉しいかなと思っています」
<5代目・尚亨さん>
「親父みたいに職人でどっしり構えるっていうタイプじゃなくて、いろいろアピールして出て行きたいと思っているので。できるかぎり頑張っていきたいと思っております」
100年以上の歴史を誇りながら新たな道を模索し続ける蒲貞の揚げかまぼこ。挑戦を重ねた分だけ進化が続きます。
5月2日からの連休期間中は、富士宮のJA直売所「う宮(みゃ)~な」で、出店販売もするということです。
【店情報】
・蒲貞(かまてい)
・静岡県富士宮市宮町9-2
・営業時間:10時〜16時(土日祝はイベント出店でも販売)
・定休日:水曜










































































