お目当ては職人が握った700円のランチ!? 浜松駅近で創業100年 老舗寿司店の心意気と冬の“遠州灘トラフグ”【昭和100年愛されごはん】

職人が握る本格寿司をお手頃価格で

2025年は昭和元年から数えて100年です。昭和から時代を越えて愛される名店の味を紹介します。今回は、浜松駅近くにある寿司店。職人が握る本格寿司を手軽な値段で気軽に楽しめると評判のお店です。

カウンター越しに職人が一貫一貫、丁寧に鮨を握る昔ながらの寿司店。家康くんが見守る浜松駅南口から徒歩約2分、創業100年の「末広鮨(すえひろすし)」です。昼時は多くのお客さんでにぎわいます。

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「いつも来ているのですが、とてもおいしくて、うれしいです」
「週1回、月3回から4回くらい」

みなさんのお目当てはランチ。値段は「700円」です。

<末広鮨 4代目店主 横田知佐子さん>
Q. 地のものは何?
「きょうは、マダイといなりの中に入っている遠州灘産の上乾ちりめん」

浜名湖海苔の巻物と具沢山のあら汁も味わえます。

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「カウンターでランチってどうかなって、ドキドキしながら入ったんですが、すごく気さくで入りやすく夜も時々お邪魔させてもらうようになりました」

店主の横田知佐子さん。店を継いだのは20年前です。創業は、昭和元年(1926年)。知佐子さんの曽祖父が「末広食堂」をはじめ、昭和30年代に祖父の進さんが「末広鮨」に屋号を変えました。ランチは知佐子さんの父・和久さんが昭和50年代に始めました。

<末広鮨 4代目店主 横田知佐子さん>
Q. どんなきっかけで?
「父と同じ鮨組合の仲間が500円のランチを始めて『俺もやる』といって始めたのを覚えています」

当時、カウンターで握り寿司が格安で食べられると評判になりました。

「ここなら入れる」客の声が原動力

<末広鮨 4代目店主 横田知佐子さん>
Q. やめようとは思わなかった?
「やめようとは思わない。昔コンビニでお弁当を買ったおばあちゃんがうちに来て、『ここはいいね』って。『お茶も出してくれてしゃべってくれて、温かく迎えてくれてね』って。『1人だったらなかなか入れるお店がないから、ここだったら入れる』っていうのを聞いて、みんなのために続けていけたらいいなと思ったし、私も勉強になります」

お客さんとの会話を通してネタの好みやシャリの大きさ、握り方を考えるようになったといいます。

冬の味覚「遠州灘の天然トラフグ」

遠州灘で獲れ、高級魚として有名な天然のトラフグ。知佐子さんは地元の冬の味覚を味わってもらいたいとフグが扱える免許を取り、新鮮なフグを提供しています。

<末広鮨 4代目店主 横田知佐子さん>
「本当に高級、最高だと思います。養殖はやはり香りがちょっと…。天然はまったくの別格の香りがするので天然は良いですね」

2025年も10月1日から遠州灘のフグ漁が始まり、解禁を待ちわびた常連客が訪れました。

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「おいしい!お肌ツヤツヤになるかも、いい感じ」
「これを食べないという選択肢はないですね」

鍋のしめは雑炊。遠州灘の恵みを余すところなくいただけます。

<末広鮨 4代目店主 横田知佐子さん>
「先々代、先代の力が今も残っているから、今もやっているという感じです。愛されるように頑張ります」

「あしたを“ちょっと”幸せに ヒントはきょうのニュースから」をコンセプトに、静岡県内でその日起きた出来事を詳しく、わかりやすく、そして、丁寧にお伝えするニュース番組です。月〜金18:15OA

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