
ゲリラ豪雨や台風などによって道路が冠水し、車が立ち往生する被害が増えています。水の被害から車を守るために必要なこととは。
<島田支局 河田太一平記者>
「静岡市と焼津市を結ぶ国道150号に来ています。ご覧の通り、奥までずっと浸水しており、残された車はタイヤの上まで水がきている状況です」
2024年、静岡県焼津市では、台風10号の影響によって道路が冠水し、多くの車が浸水の被害を受けました。近年、突然起こりうる、道路の冠水。万が一、車で冠水した道路に進入してしまった場合、どのようなことが起こるのでしょうか。
JAFが冠水した道路を想定して車両の走行性能と安全性について検証した映像です。水深60センチの道路を時速10キロで走行した場合、電気自動車、ハイブリッド車、ガソリン車の全ての車両が走り切ることができました。しかし、同じ水深60センチの道路を時速40キロで走行すると。
<JAF静岡支部 菊地一啓さん>
「速度が速いと水しぶきがたくさんでて水をまき上げる量が多くなります。その場合、ボンネットやエンジンのところに水が浸入をしてエンジンが水を吸ってしまう」
車は止まってしまいました。
<菊地さん>
「ここにエンジンを動かすために必要な空気を取り入れている口がここにあります。かぶった水がここの口から入ってしまって、その水をエンジンが吸ってしまうことによって、エンジンが止まってしまう」
電気自動車やハイブリッド車は走り切ることはできたものの警告灯が点灯し、異常が出てしまいました。
<菊地さん>
「冠水道路には進入しないところが一番大事なところになります。確認をして走れると判断したら徐行ぐらいのスピードで水をまき上げないように走りぬけていただいて、大きく巻き上げてしまった場合はそのあと何も異常がでなくても、点検をしていただいた方がのちのち安心かなと思います」
「車を浸水被害から守るため」商品を開発した会社があります。
<小野田産業顧問 佐藤明彦さん>
「こちらはSAM-CSと言いまして、水害から車の水没を防ぐ商品です」
SAM-CSは車の水没を防ぎます。車をシートの上で止め、車両の下側から包みこむように、吸盤で固定をします。次に車両の上側部分にもカバーをかけます。こうして、どこからも水が入らないようにすることで車が船のように水に浮く状態になります。
<佐藤さん>
「車は故障してしまえば直ってくるまでにどうしても時間がかかってしまう。いざという時のために利用してほしい」