
大阪・関西万博に出展した「静岡県ブース」には、3日間で約2万人が訪れました。静岡が誇る食文化をPRする体験ブースやキッチンカーが登場するなど、世界中の人たちに静岡県の魅力を発信しました。
<来場者>
「万博最高!」
4月13日から開かれている大阪・関西万博。6月8日時点で約693万人が訪れ、700万人到達が目前となっています。158の国、地域が参加する大規模なイベントで静岡の魅力をアピールしようと県が出展しました。
<来場者>
「おいしい~!」
6月6日から8日までの3日間、万博内に設置されたのは「ジオキッチン静岡」。様々な体験を通して静岡の魅力を世界の人に知ってもらおうという特別イベントです。
<来場者>
「走っている感じあります、競輪選手になった感じ」
<来場者>
「すごい!たのしい」
長い行列ができたのは、県内産のお茶が提供される「呈茶コーナー」。川根本町や菊川市など10の自治体が参加しました。
<来場者>
「オーストラリア。グッド!おいしいです!」
<川根本町担当者>
「県内のお茶、味が違うと言ってどのお茶もおいしいって飲んでもらえたのできょうはここで川根茶を味わっていただけて良かった」
静岡県がPRしたのは飲むお茶だけではありません。
体験ブースでは、お茶染めのワークショップを開催。お茶染めの巾着にスタンプを押し、デザインまで仕上げる工程を体験することができます。
お茶染め体験を企画したのは「駿府の工房匠宿」です。原料となるのは、お茶の製造過程ではじかれてしまう商品にならない茶葉。捨てられてしまうモノから価値のあるものを作り出そうと取り組みました。
<鷲巣恭一郎さん>
「需要が減っていく中で、せっかく覚えた技術を生かしたいな(お茶染めは)静岡らしさがある。商品にならない部分を伝統の技術と先人の知恵で価値のあるものが作れる」
迎えた万博本番。お茶染めの体験ブースはあっという間に満席、来場者は伝統工芸の魅力を肌で感じました。
<鷲巣さん>
「資源としてのお茶の使い道が、まだまだあるということを知ってもらえたら1番うれしい。今度は知ってもらえた人たち、ご縁を頂いた方々と、どういう展開していくのか具体的なアクションを考えていきたい」
「ジオキッチン静岡」で一番のにぎわいを見せた「プレミアムキッチンカー」。世界を舞台に活躍するフードコンサルタントの西谷文紀さんや、サスエ前田魚店の前田尚毅さんらが考案したオリジナル料理がふるまわれました。
<試食した人>
「おいしいです。トウモロコシがしっかり入っていておいしい」
大谷翔平選手の機内食を作ったことでも知られている西谷文紀さん。西谷さんは、10年前のミラノ万博にも静岡の代表シェフとして参加。今回は、県内の学生と一緒に取り組み、世界で培った技術を伝授しました。
<鈴木学園 遠藤康羽さん>
「人生で1回あるかないかの体験なのでとても貴重な経験をしていると思います。学べることがある」
<フードコンサルタント 西谷文紀さん>
「こういう経験ってないと思うので、静岡県産の推しの食材に触れてもらいたい。今回の万博がいいきっかけになって素晴らしい料理人になっていただければ最高」
大盛況に終わった「ジオキッチン静岡」。来場者は3日間で計1万9000人余り、県が掲げた目標9000人の倍以上が訪れました。
<県産業政策課 櫻井剛課長>
「これだけ多くの人に『静岡に来たい』、『静岡の食を食べてみたい』と感想を聞いて、非常に成功していると思っている。これを機に静岡に来ていただいて、静岡で感動を味わっていただきたい」