
リニア中央新幹線の沿線自治体でつくる期成同盟会が5月28日、都内で開かれ、静岡県内からはリニア担当の平木省副知事が出席しました。平木副知事は「信頼関係を大事に一歩一歩やっていきたい」と話します。
<愛知県 大村秀章知事>
「リニア中央新幹線は我が国の未来を切り拓く国家的大プロジェクト。この日本の国土の在り方を大きく大きく変える、極めて重要な事業」
28日、都内で開かれたリニア建設を促進する「期成同盟会」。会議には、沿線自治体のトップやJR東海、国交省の関係者など約250人が集まり、静岡県からは4月に就任し、リニア担当となった平木副知事が初めて参加しました。
長年、議論の中心となっている静岡工区をめぐり、出席者からはこの1年の進捗について手応えを示す発言が目立ちました。
<山梨県 長崎幸太郎知事>
「懸案となっていた水問題に関してもボーリング調査が再開され、今年1月には静岡県との間の県境に向けた先進坑の掘削が再開するなど、総じて順調に推移しているとの認識をしている」
<JR東海 丹羽俊介社長>
「今年1月には私自身、静岡県の鈴木知事をお会いをして、丁寧且つスピード感を持って対話を進めていくという、こういった認識を双方で共有している」
また、川勝平太前知事に対して、皮肉を込めたような発言も。
<自民党リニア特別委員会 古屋圭司委員長>
「いわゆる“静岡問題”。これが新しい知事が誕生することによって解決した。要するにリーダーが1人変わると、こんなにも変わるという象徴」
会議を終えた平木副知事は、「引き続き、信頼関係を大事に一歩一歩やっていきたい」と話します。
<静岡県 平木省副知事>
「一つ一つ対話項目をクリアしていくことに尽きると思うし、JR東海としっかり連携する、流域も静岡市も含めて関係団体、関係自治体としっかり信頼関係を結ぶことが基本だと思うので、一歩一歩やっていきたい」
総会の後、会長の大村知事ら一行は国交省を訪れ、中野洋昌国交大臣にリニア新幹線の早期の全線整備などを求める要望書を手渡しました。
<愛知県大村知事>
「(議論を)丁寧に丁寧にやって頂いて、静岡県の県民のみなさんにもご理解頂きながら、頂きながら早期に事業に着工していただけるように私ども沿線の都府県としてはそういう風に強い希望を持っている」
長期化するリニア問題。6月2日には、静岡県の専門部会が開かれ、課題解決に向けた議論が予定されています。