
リニア工事に伴う環境への影響を議論する県の専門部会が6月2日に開かれ、10年以上続いてきた水資源に関する議論が完了しました。会議を終えた平木省副知事は「大きな一歩」と述べました。
2日に静岡県庁で開かれた、リニア工事に伴う水資源などへの影響や対策を議論する県の専門部会。2日は、いわゆる「田代ダム案」について、田代ダムの取水抑制ができない状態が続いた場合の対応や、トンネル工事によって発生する残土置き場の設計やリスク管理などが議論されました。
このうち水資源への影響について、JR東海が示したモニタリング計画やリスク管理などが委員から了承され、新たに2つの項目が「対話完了」となりました。
これによって県がJR東海に示していた水資源に関する6つの対話項目がすべて完了となり、10年以上続いていた水に関する議論がすべて完了となりました。
<JR東海静岡工事事務所 永長隆昭所長>
「これまでお話してきたことをきちんとしっかりやっていくことが大事だという風に考えています。地域の皆さまにも、その取り決めをご理解いただけるように、今後とも努めていきたい」
<平木省静岡県副知事>
「今後は水資源に関しては“実施”のフィールドに入っていく。対話項目を一つ一つクリアすると言った意味では、非常にきょうの部会については大きな一歩だったんじゃないかなと県としては考えている」
専門部会では今後、課題が残っている「生態系」への影響や発生土について議論を続けていく予定です。

