
5月、都内の小学校に部外者2人が侵入し、教職員にけがをさせる事件が起きた中、静岡県伊豆の国市の小学校で5月20日、不審者への対応を確認する訓練が行われました。「防ぎきれない」とも言われる校内への不審者の侵入。学校側には、どのような対応が求められるのでしょうか。
伊豆の国市の大仁北小学校です。訓練は、声を荒げた不審者が突如、授業中の教室に入ってきたという想定で行われました。
<LIVEしずおか 滝澤悠希キャスター>
「2階の音楽室前です。この奥に児童たちが避難する非常階段があるんですが、扉が閉められていて不審者が中に入ることができないようになっています」
机を寄せてバリケードを作ったり、不審者から遠い避難経路に児童を誘導したりして、子どもの安全を確保しました。
<児童>
「不審者に気付かれないように静かに逃げた」
「自分の中で本当に実際に起きたようにできたと思う」

警察によりますと、静岡県内ではここ3年で、子どもへのつきまといなどの不審者事案が年間1000件以上起きています。特に新年度が始まったばかりの4月、5月が多い傾向にあるといいます。
<大仁北小学校 渡邉優教諭>
「こちら側が子どもたちが勉強する校舎、こちら側が運動場、この間が地域の人も通る公道になっているので、地域の方と不審者との見分けが付かないところが難しいところ」
では、不審者をどう見分け、対応したらいいのか。警察は、怪しい人を見つけたら、「まず、大人が声掛けをすること」が重要だと指摘します。
<伊豆中央警察署生活安全課 澤田和希警部補>
「先生一人一人が、実際に学校の敷地内を気にかけていただいて『おかしい人がいるな』ということがあれば、校長先生に報告しながら声を掛けていただくことが大事」
いざという時に子どもを守るため、日頃の訓練の積み重ねはもちろん、大人たちのきめ細やかな安全意識が求められます。