公文書偽造で浜松中央署警部補を逮捕 静岡県警、酒気帯び運転捜査書類に虚偽記載疑い

静岡県警 酒気帯び運転が疑われる道交法違反事件の処理で虚偽の内容を書いた捜査書類を作成したとして、静岡県警は16日、虚偽有印公文書作成の疑いで、浜松中央署交通第1課に勤務する警部補の男(56)=袋井市豊住=を逮捕した。県警監察課によると、男は「虚偽の公文書を作成したことは間違いない」と容疑を認めているという。
 逮捕容疑は、12日午前3時半ごろ浜松市中央区森田町の国道で乗用車を酒気帯び運転した男性を道交法違反の疑いで現行犯逮捕した事件で、行使する目的で虚偽の内容を記載した捜査書類を作成した疑い。他の捜査員が書類の矛盾に気付いて発覚したという。
 監察課は虚偽文書の詳しい内容を明らかにしていないが、目撃に関する情報を何らかの方法で偽った可能性があり、県警が具体的な手口や動機を慎重に調べる。
 男性が乗用車で中央分離帯に衝突する単独事故を起こし、駆けつけた警察官が現場で男性に呼気検査をした結果、基準値以上のアルコールが検出されていた。監察課によると、犯人性に間違いはなく誤認逮捕ではなかったものの、逮捕手続きに誤りがあったとして男性を現行犯逮捕から約14時間後に釈放した。捜査は任意で続けているという。
 男は主に交通と地域部門を歩み、2022年春から浜松中央署の配属。5月12日は当直勤務中で、虚偽記載の行為は単独で行ったとみられている。
 今年逮捕された県警の警察官は既に2人いて、そのうち1人は当時浜松中央署交通課の巡査長だった。他人に使わせる目的で預金口座を開設したなどとして詐欺と電子計算機使用詐欺の罪で起訴され、2月に懲戒免職処分を受けた。
 佐藤弘道警務部長は「このような事案を起こしたことは誠に遺憾であり、県民の皆さまには深くおわびする。事実関係を調査の上、厳正に対処していく」とのコメントを出した。

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