
「被爆体験伝承者」の資格認定を静岡県内で唯一受けている女性が5月2日、静岡県富士市の中学校で授業を行いました。
<被爆体験伝承者 伊藤映子教諭>
「被爆者の平均年齢は大体85歳、いずれ直接お話が聞けなくなる時がやってくる」
富士市立富士南中学校の社会科の授業で講師を務めたのは、「被爆体験伝承者」の伊藤映子教諭です。被爆者の体験を聞き取るなどの研修をした伊藤教諭は広島市から「被爆体験伝承者」の資格認定を静岡県内で唯一受けています。
伊藤教諭は12歳の時に、広島で被爆した笠岡貞江さん(92)の伝承者で、原爆がさく裂した瞬間オレンジ色の光が窓から差し込んだ光景や家族の死を見守ったこと、後遺症の苦しみを生徒たちに伝えました。
伊藤教諭は「社会科の教員として、戦後80年の意味を意識し、生徒たちがこの時代を振り返り、未来を考え続けるようになってもらいたい」と話しました。