4月28日、農林水産省が発表したコメの平均価格は、5キロあたり4220円と16週連続で値上げとなりました。企業、家庭ともに努力、知恵を強いられていますが、スーパーではあの主食が売れ行きを伸ばしていました。
静岡県民おなじみ「お弁当どんどん」のご飯は、コメどころ山形県の庄内たがわ産の米が中心の独自ブレンドです。
「ネットをふんわり被せてふんわり炊き上がるようにしています」
1981年の創業開始以来、量も質も満足できるお弁当を提供し続けてきた中、気がかりなのはコメの価格高騰です。
<お弁当どんどん 三島徹平社長>
「商品の値段を上げないと難しくなってしまっている。過去にない状況です。お弁当なので、お米って1丁目1番地だと思うんです。お米の美味しさが、お弁当の美味しさを決めると言っても過言ではない」
この危機を乗り越えるため、3月から新しい取り組みをスタートさせました。
<三島社長>
「お米を『小盛り』にした場合には50円引きになりますというようなことを始めまして。ご高齢の方、女性の方からすると値段も下がって量もちょうどいいで、一石二鳥のお得感を感じていただければ」
28日、農林水産省が発表したコメの平均価格は5キロ当たり4220円。これで16週連続の値上がりです。
<社会部 野田栞里記者>
「静岡市のスーパーです。コメのコーナーを見てみると棚自体は埋まっている印象ですが、銘柄には限りがあるようです」
<スーパー田子重 西中原店 増田克己店長>
「50種類くらいあるんです、本当は。いまは10種類くらいしか出てないです。本当はこの『こしいぶき』というのはここだけ。残り(のスペースは本来)はほかの種類のお米が出る」
その時入荷できるものを可能な限り仕入れて品切れを防ぐとともに、ポイントを少しでも消費者に還元できるよう工夫を凝らしていました。長期化するコメの高騰、主食商品の売れ行きに変化が見られるようになったといいます。
<スーパー田子重 西中原店 増田克己店長>
「こちらうどん売り場です」
<社会部 野田栞里記者>
「うどんですか」
<増田店長>
「先月はうどんが好調に推移しました。ここにあるうどんは毎日納品もありますので、発注数を増やして対応しています」
2024年の同じ時期と比べて「うどん」が3割ほど売り上げを伸ばしているといいます。つられるようにツユやアレンジの調味料の売れ行きも好調とのことです。
<増田店長>
「保存もきくし、色んなメニューで使えるっていうのは大きいのかなと思います」
コメ高騰の渦中を生き延びるため、企業も消費者も知恵を絞っているようです。