高年齢ほど新型コロナで死亡リスク高く 40歳未満はインフルが上回る 浜松医大、ビッグデータ分析

 浜松医科大(浜松市中央区)は19日までに、同大研究チームが新型コロナウイルスとインフルエンザの世代による死亡リスクの違いを明らかにしたと発表した。高齢者は新型コロナの方がリスクが高い一方、40歳未満ではインフルエンザが上回ることを突き止めた。国内の患者のビッグデータを分析した。
 同大内科学第二講座の宮下晃一診療助教、穂積宏尚助教、須田隆文教授(当時)らの研究チームが国際英文誌「Pneumonia」で公表した。
 全国の患者情報を収集する「匿名医療保険等関連情報データベース(NDB)」を活用し、新型コロナのオミクロン株流行期に当たる2022年5月からの1年間を対象に、新型コロナとインフルエンザの患者数、死亡率などを比較した。
 年代別での死亡率は、40歳以上は新型コロナがインフルエンザより高いのに対し、30~39歳はインフルエンザが新型コロナを上回った。
 新型コロナの患者数や死亡率、死亡数の変化の推移を分析したところ、流行期が進むごとに死亡率は下がった。ただ、オミクロン株流行期は患者数が急増したことで、高齢者の死者数も増加した。40代以下は死亡率・死亡者数ともに一貫して低水準だった。
 同大は「新型コロナとインフルエンザの疫学的理解を深め、感染対策や医療施策に役立てられることが期待される」としている。

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