記者コラム「清流」 農業の面白さ伝えたい

 3月中旬、富士宮市内房の特産「内房たけのこ」の収穫を取材した。少子高齢化で第1次産業を支える若者が減っていると言われるが、タケノコ農家も例外ではなかった。
 取材を快く受け入れてくれたのは、同地区で約60年間も農業を続ける70代男性。本人は「豊作の年」と話すも、年齢的に全盛期のようには収穫できないと漏らした。山に入ると、20代でも転げ落ちそうな斜面で作業に取り組んでいる。取材を通していろいろな感情が沸いてきた。
 農業のノウハウは長年の経験から生まれる。体力があれば良いわけではない。作物を安定供給するには新たな働き手が必要だ。筆者も援農ボランティアなどに積極的に参加したい。農業の大変さだけでなく楽しさや面白さも伝え、働き手を増やしたい。
(東部総局・田中秀樹)

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