4連敗中の藤枝MYFC、辛い時期をどう乗り切るか「やることをやっている選手のところに、最後ボールは転がってくる!」須藤大輔監督がコメント

J2藤枝MYFCは21日、アウェーでのレノファ山口FC戦(25日)に向けた練習を行いました。チームは前節・大宮に敗れ4連敗。16位と苦しい立ち位置にいる中、状況打破には勝ち点3がどうしても必要になります。選手たちは目の色を変えて一つ一つのプレーに集中。妥協することなく足を動かし続け、並々ならぬ気迫をみなぎらせています。練習後、須藤大輔監督が取材に応じました。

一問一答


―現状について。
磐田戦、大宮戦は際(きわ)の部分で勝つということをテーマにしてきました。その前の仙台戦では失ってカウンターをくらって戻せず、ボールにアタックできずに失点をしてしまいました。あとはボックス近辺での守備で、人数がいるのにやられているというところ。常に警戒心を持って相手の一歩前、一歩でも寄せるという作業をしていこうと。磐田戦では負けてしまいましたが、ある程度、際の部分はできたのかなと思います。

ただその試合も、大宮戦でもイエローカードが多かった。球際のところで強くはいけているけれど、ファーストポジションが相手より少し遠かったり、ぼやけていたりしてちょっと遅れ気味に入ってしまいました。危険度が増してダメージが大きいから、イエローを取られているというところがある。そこが響いて大宮戦は1人少なくなってしまいました。

ボール保持率やボックスに入っていく回数もそんなに悪くはなかった。でもゴール期待値がすごく少ない。クロスがボックスに入っているけれど合わないというのが何度もあったし、シュートなのかパスなのかよく分からないプレーもあったので、そこは突き詰めていかなければいけないのかなと思います。まだ甘さがあって、シュートを外して笑っている場合じゃないよと。どれだけの思いで体を張って守っているんだと。そこまでボールを運んでいるということを前線の選手は理解しなければいけないです。

同時に守備もDFとGKだけが頑張っているから抑えられているわけではなくて、前線からしっかり規制をかけて、戻しているから抑えられているんだよと。お互いを尊重しあうけれど、やはりだめなプレーには仲間同士で言わなければいけないと思います。僕が言うより仲間から言われた方が絶対に響く。その部分でまだ甘いのかなと思います。山口戦までに少しでも除去していきたいです。今までゲームコントロールやボールの動かし方はそんなに悪いわけじゃないけれど、最後の攻防のところは良しとしない方がいいのかなと感じています。

―山口の印象は。
手堅くて、手数をかけないなと感じます。相手のロングボールに対する対応が一つのキーになるのかなと。あとは堅く守ってくるので対応を共有したいと思います。昨年は最後の最後にやられてしまった。最後の攻防に差が出てくると思うので、そこがテーマになると感じています。

―結果につながらない時期をどう乗り切ろうと考えているか。
過去と比べると、すごくレベルが高くなってきていると思います。オンの部分や、オフの部分のハイプレスの連動性などができているときはすごく良い。ただできなかったときに脆さが出るというのは、まだまだなのかなと。仙台戦での反省はすごく効いていて、戻す速さ、ボールへのアプローチはこれまで以上にできてきていると思います。それによってイエローが出始めてしまったのは僕の反省でもありますから、勢いを持って相手までいくのか、一度待つのかのメリハリが大事になる。

これからはディフェンススキルが大切になると感じます。間に合わなかったら、コースを消すという作業をしていきたい。これまでも、こうして一つ一つ課題をつぶしながら成長してこれたと思います。今の足りないところは、一番は攻撃時のゴール前の迫力。「当たり前のように点が取れる場所」というのが絶対にあるわけなのに、そこにいないという…(部分を改善したい)。スパイスを少しずつ変えていきたいなというのはあります。悲壮感を漂わせる必要はないし、ただ危機感は持たなければいけないと思います。

―この状況で選手に掛ける言葉は変えているか。
変えています。もう絶対にやるぞと。できるのになぜやらないんだという風に。前向きな言葉です。だから、決めることができるのに決めないやつに対しては周りが言え、とか。こういう時こそ、より熱くなります。

―験かつぎはしているか。
していたけれど、ことごとく意味がないので今はやっていないです。でもやはりやることをやっている選手のところに、最後ボールが転がってくるということは選手にも言っています。(現・磐田の)渡辺りょうにもずっと言っていたのは、やっている人のところに転がってくるよということ。攻撃だけでなく守備をやっている選手のところに、絶対にボールが落ちてくるからと伝えていました。
シズサカ シズサカ

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