藤枝MYFC、天皇杯でFCバレイン下関に勝利!このまま波に乗って富山とのリーグ戦へ!須藤大輔監督コメント

藤枝MYFCは11日に行われた天皇杯2回戦で、山口県代表のFCバレイン下関に2-0で勝利しました。前半は無得点とゴールが遠かったものの、後半にFWディアマンカセンゴール選手が2点をを挙げました。山形とのリーグ戦第18節に続き公式戦2連勝。波に乗って富山とのリーグ戦第19節に向かいます。須藤大輔監督が試合後にバレイン下関戦を振り返り、12日の練習後に今節への展望を語りました。

一問一答

―総括を。
天皇杯の難しさを分かっていた上で臨みました。下のカテゴリーと対戦する時の、相手のがむしゃらになってくる球際の強さなどがあり、前半のキックオフから少し相手の前線に競り負けていました。そこはしっかり修正して競り勝つようになりましたが、われわれの前線の方のためや動きの小ささがすごく気になりました。何度かアタッキングサードに入っていくけれど、ずれていたり、簡単に失ってしまったり。ハーフタイムには、「センターバックが弾いている。セカンドボールをボランチが拾っている。ウイングバックがしっかり勝負をかけて中に入れている。前線は何をやっているんだ」と話しました。

もちろん彼らが頑張っていないわけではなくて、ランニングもしているし、自分で受けるタイミングで受けていた。ただミスになっている。でもそれはやっていないのと一緒だよねという話をしました。やはり勝負の世界、プロですから、あそこで失ってカウンターで失点してしまったら、それは前線の責任でもありますし、ゴールネットを揺らせないというのも前線の責任。だから活を入れさせてもらいました。

後半は彼ら前線の選手が非常にチームのために人のためにスペースをあけるランニングをして、結局チャンスというのはそこに落ちてきて、セコー(ディアマンカ)が2点を決めた。アデ(アンデルソン)も決定的な場面をつくった。(河本)大雅もいい場所で受けられるようになった。やはり自分が自分がという選手のところにはボールは落ちてこないよねという話なのかなと思います。チームとしてのスポーツですから、チームの中のこだわりを持つことというのを今後に生かしてもらいたい。

そんな中、我慢をした守備陣はメンタル的にも強くなりました。天皇杯は簡単に勝てる相手はいません。すごく難しいゲームをしっかりクリーンシートで終えたということについて、選手の頑張りをたたえたいと思いますし、そこは評価できる部分です。2-0で勝ちましたが、たくさん修正ポイントがあると感じた試合でした。次は天皇杯では広島との対戦で、今日の立場とは逆になりますから、もっともっとアグレッシブな姿勢を見せたいです。そしてすぐにリーグ戦は富山との試合が待っていますので、そこに向けてまた準備をしていきたい。彼らのチャンスはいっぱいありますから、この3日間でまた勝負が始まると思います。その勝負でチャレンジをした選手で富山戦に臨んでいきたいです。
―出場機会の多くなかった選手を中心に勝ちきったことはチームにとって好影響に。
非常にチームとして勢いがつく2-0、クリーンシート、複数得点です。でもわれわれが目指しているのはもっと上で、おそらく今日ピッチに立った選手ももっと表現できたのではないかと思います。内容と結果というところを考えると、まだまだ物足りなさを感じてもらわないと成長はないのかなと。日ごろ出ていないけれども2-0で勝って大満足と言ってるようでは話にならないです。もっと試合に絡めるような選手になってもらいたい。トレーニングでも試合の状況をつくり出してやっていくことが大事なのかなと改めて感じた試合でした。

―ディアマンカ選手の評価については。
前線の選手は点を取ってなんぼ、数字を残してなんぼの世界だとは思います。プラス、われわれは得点だけじゃなくて献身的な守備(も重要)。ディアマンカが点を取るためのスペースを、アンデルソンや(河本)大雅らがあけた結果あのようになった可能性もあります。だからこそエゴとこだわりをもっともっと、チームのために持ってもらいたいと思います。でもストライカーはやはり数字を残すこと。アデ(アンデルソン)も、決定的な場面を決めていればもっと自分の評価は上がっただろうし。決めきることと、自分のこだわりというところ、エゴにならないというところが大事です。そこを選手にも共有していきたいと思います。

―河本大雅選手は今季初出場。けがを乗り越え堂々とプレーしていた。
彼の得意としているプレーはライン間で受けてターンをしていくところ。前半、彼は良い位置にいるけれど、セコー(ディアマンカ)、アデ(アンデルソン)との関係性が希薄でなかなかボールをもらえなかった。タイミングが合わなかったり、距離が短いランニングで合わなかったりしました。前の3枚でのコンビネーションは、まだまだ課題がありますが、守備の部分でも攻撃の部分でもある程度のことはできたのかなと。彼も前線の選手ですから、数字を残さなければいけないのかなというのも感じるので、今後の成長に期待したいです。

―カップ戦に勝った勢いを継続したいところ。
山口に引き分けて山形に勝ち、その間の沼津とのトレーニングマッチも勝ち、天皇杯と勢いはついていると思います。そこは評価できますけれど、まだまだ足りない部分も昨日のゲームでは散見されたので、そこは今週一番準備していきたいところです。勝ったからこそ基準を上げていくことが必要だと思います。
―富山の印象は。
監督が変わって、より攻撃のところは前に、中央にというイメージがあるのかなというのが見て取れます。守備も堅実に守ってくる印象です。下関戦での修正は次の試合に生きてくると思います。我々が今やりたいことがしっかりできるかどうかです。

―名古屋から榊原選手が来たが、どのような印象か。
本格的に練習したのは今日が初めてです。持っているものは素晴らしいですし、違いをつくれる選手だと感じます。ずっと追いかけていた選手でもありますし、われわれのスタイルに合致する印象です。オフのところの切り替えなど、しっかりいけている場面も多い。非常に楽しみな選手が入ってきて、また前線が活性化すると感じています。

―トップをどうするかという部分については。
一番そこが課題だと思います。シュートを決めるというのと、あとは攻守、特に攻撃のスイッチを入れるというところが、下関との試合は希薄だったので、それができる選手を必要としています。まず一番の優先はゴールを決める、ゴールネットを揺らすことです。

―次の試合で前半戦が終わる。ここまでの戦いと折り返しの位置づけについて。
1試合1試合、成長はしていると思います。完膚なきまでに負けた試合は1試合もなくて、逆に勝てた試合をことごとく落としている。はき違えないようにしなければいけないが、負けたことには理由もあります。紙一重の差はすごく大きいけれども、自信を持ってもいいのかなと。過信しないようにして。あれだけ前に人数をかけているからカウンターは狙われると思いますので、失っても良いポジションでしっかりビルドアップをしなければいけないというのが修正点。何よりアタッキングサードでの質と、同じ絵を描いて出し手と受け手が共有するコンビネーションが大事だと思います。下関との試合でも出たその課題を修正していきたいです。前半戦は最後ですが、この富山戦を始まりと捉えて後半戦はしっかりといきたいと思います。
シズサカ シズサカ

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