【樂土舎の松浦澄江さん個展】揺らぐ銀箔の線

静岡新聞教育文化部が200字でお届けする「県内アートさんぽ」。今回は袋井市の樂土舎で4月20日まで開催中の美術家松浦澄江さん(静岡市清水区)の個展。

複数の展示空間が用意されており、作品に向ける視線もさまざま。工房では箱形をのぞき込む。茶室ではまなざしを奥に。内部が白の展示室では作品や作家の収集品に囲まれる。銀箔と和紙で作った線が頻出。「銀箔でしか生まれない揺らぎの線」が地中から湧くマグマ、途切れた橋といった景色を作る。日常と非日常が隣り合う空間演出に「美術の中で美術を語らない」という作家の思いが通底する。災害や戦争の渦中にいる「今」を再認識。(お)

静岡県内の音楽、美術、文学、演劇、パフォーミングアーツなど、さまざまな表現活動を追いかけます。教育分野の動きもフォロー。最新情報は公式X(旧Twitter)で。

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