【静岡県詩人会の「ポエム・イン静岡2024」】弱者が「最後にできること」

静岡新聞教育文化部が200字でお届けする「県内アートさんぽ」。今回は、1月21日に静岡市葵区の中島屋グランドホテルで開かれた、静岡県詩人会主催「ポエム・イン静岡2024」。同会の年始恒例イベント。詩人の松下育男さんが「わたしの詩と生について」と題して講演した。

短いセンテンスを連ねる話法に耳を奪われた。本論から逸れ、独自の「弱者論」も。弱者とは、という問いの答えを例示。子ども、腕力が劣っている人、若い人、人の痛みが分かりすぎる人、女性…。松下さんは、生きていくだけで精一杯な弱者が「最後にできること」として「詩」を規定する。「謙虚な心さえあれば、人の心に通じる詩ができる。至らなさを通して、自分なりの感じたことを書ける。それが詩の素晴らしいところ」。なるほど。(は)

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