【人気集めるキャンピングカー】軽を改造したお手頃車から豪華なものまで種類が豊富。仕事に、防災に…用途も広がる!

静岡トピックスを勉強する時間「3時のドリル」。今回のテーマは「人気集めるキャンピングカー」です。先生役は静岡新聞生活報道部長の山本淳樹が務めます。(SBSラジオ・ゴゴボラケのコーナー「3時のドリル」 2023年12月14日放送)
  
(山本)気ままな旅を楽しめ、アウトドアとの相性もいいキャンピングカー。コロナ禍で「密」を避けたレジャーとして注目されましたが、旅だけでなく、さまざまな使い方ができると人気を集めています。

(山田)山本さんといえば静岡新聞に掲載している「しずおかアウトドアファン」ですけど、今日はキャンピングカーということですね。

(山本)取材をしたのは半年ぐらい前です。静岡市内でキャンピングカーの展示販売会があって、それが「キャンピングカー&アウトドアショー」という名称だったんですね。

アウトドアということで、「ちょっと行ってみるか」と思い取材をさせてもらったところ、最近の世の中が透けて見えて面白かったので、取り上げたいと思いました。

(山田)やっぱり一度は憧れません?

(山本)もうこれは、子供の頃もそうだし、今でも、うまく宝くじでも当たればという思いがあります。

(山田)一度小学生の頃に、うちの父がキャンピングカー買うぞって言い出したときがあってもうわくわくで。結果、猛反対を受けて止めることになるんですけども(笑)。その期間、めちゃくちゃわくわくしてましたからね。

イベントはどうだったんですか。

(山本)キャンピングカーは非常に多様で、憧れや夢だと思って行ったものの、割と手が届きそうな車もありました。

高いものは天井知らずで、数千万円のものもありましたが、一番安いものだと軽自動車を改造したもので200万円台からありました。そういうニーズがあるのか、ニーズを掘り起こしているのか、どちらが先か分かりませんが、実に多様になってきています。憧れだったものが一般的になりつつあるのかなということが、このイベントから分かりました。

(山田)軽自動車でも、自分専用のキャンピングカーができるんですね。

(山本)取材で、2人で乗っている夫婦と出会いました。軽なのでそんなに広くないんですが、ちょっと改造して、ルーフトップの部分を上げ、そこに1人、下の階にもう1人が収まれば、2人十分に休めるということでしたね。

当然、車が大きくなればなるほど、余裕が出てくると思いますが、この2人はこれで十分で、飼い犬と一緒にあちこちに出かけているそうで、本当に楽しそうでした。

テレワークや災害対策など用途はさまざま!

(山田)最近のキャンピングカーっていうのはどうですか。

(山本)主催団体などにも聞いたところ、ここ10年ぐらいで非常に生産台数、販売台数が伸びているということです。

また、旅に使うだけじゃなく、いろいろ用途が広がっているということです。イベント運営会社の方も、テレワーク用に実際自分で買って、そこを自分の部屋にしていると言っていました。

(山田)へえー。

(山本)会社で買って、ワークスペースとして使うというような企業もあったりだとか、用途が広がっているのが面白いなと思いました。

電気が使えて、それからベッドがあって、簡単なキッチンがあって。ほぼ「動く家」と言われたりもします。災害のときに非常に使えるんじゃないかということで、コロナ禍前から注目は集まってきていて、販売が伸びているということです。

(山田)そうか、ただ単にキャンプだけじゃなくなってきてるんですね。僕の知り合いの方も、全国をキャンピングカーで回って車中泊するっていうのをやってますね。

(山本)慣れてくると、宿を手配するよりも、宿代がかからないし、「自由に勝手気ままな旅ができるところが魅力」だと、皆さん話していました。

(山田)実際乗ってる人に取材してみて、何かありましたか。

(山本)私が取材で声を掛けた方々は、ペットを連れているというのが共通していましたね。ペットと一緒に出かけるってなかなかハードルが高くて、普通の車でも行けるけれどペットと泊まれるホテルを取らなきゃいけない。それよりも一緒に車の中で過ごそうということで、取材で取り上げた方は2家族とも、ペットと一緒に動いていましたね。

 皆さんがキャンピングカーと聞いてイメージするような、トラックのような形をしたものより、長いバンのような車を改造したようなものが最近は売れ筋で、生産台数が増えているということです。運転も、特別な技量を必要とするものではなくて、運転している方は「アクセルを踏んだ感じは重いけれどもそんなに気にならないよ」と話していましたね。

(山田)確かにイメージするのはトラックみたいな感じですが、今、手元にある資料だと、普通にワンボックスカーを改造しているような感じですよね。

(山本)かと思えば、バスのような輸入車で数千万円するようなものもあり、それは豪華でアパートの部屋のような感じでした。軽のトラックを改造したものもあるし、本当に多様でした。

キャンピングカー向けの駐車スペースも増えている


(山田)いろいろなところを回っていくときに、車中泊もいろいろ注意が必要だったりしますよね。

(山本)マナーについては業界団体もかなり力を入れていて、「RVパーク」というものが各地に少しずつでき始めています。これは、駐車スペースに加えてトイレがあったり、電源が取れる設備があったり、ごみを捨てる場所があったりと、ある一定の基準を満たしたところだけ、日本RV協会が認定しています。静岡県内にも、数えたら11カ所(12月現在)あり、東部に多いです。

伊豆半島のあるRVパークは、元々キャンプ場なんだけれども、冬場はRVパークとして運営しています。止められる台数は1カ所当たり数台から十数台ですが、この施設は予約がかなり埋まるそうです。そこを拠点にして、車で伊豆を旅する、という使い方をする人が多いようですね。

(山田)一応予約していくものなんですね。

(山本)一方で、トラブルがあるとも聞いています。例えば道の駅など、長い期間同じ場所に止める車があると、他の利用者が使えなくなり、迷惑をかけてしまうこともあります。

車中泊するにしても、きちんとした場所を確保した方が良いので、RVパークという半ば公の施設があると、本当にいいなと思います。

(山田)でも、こういうブームというのは、ルールを作っていくからいいですよね。

(山本)そうですね。例えば広い土地があるアメリカの郊外なんかではどこに止めても良いのかも知れませんが、やっぱり日本は駐車スペースが大きなポイントになってくると思います。国内でキャンピングカーが増えているということで、止める場所の整備にも力を入れて進めていってほしいと思います。

(山田)これから購入を考えている方や、冬にキャンピングカーでいろいろ回ろうという方は、RVパークに注目して、ルールを守っていってもらいたいですね。今日の勉強はこれでおしまい!

SBSラジオで月〜木曜日、13:00〜16:00で生放送中。「静岡生まれ・静岡育ち・静岡在住」生粋の静岡人・山田門努があなたに“新しい午後の夜明け=ゴゴボラケ”をお届けします。“今知っておくべき静岡トピックス”を学ぶコーナー「3時のドリル」は毎回午後3時から。番組公式X(旧Twitter)もチェック!

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