サッカーU-22日本代表大岩剛監督、MF鈴木唯人、MF松村優太のアルゼンチン戦後のコメント
18日にアイスタ日本平で行われたサッカーの国際親善試合「U-22日本代表ーU-22アルゼンチン代表」は日本が5−2で快勝。大岩ジャパンが来夏のパリ五輪に向けて順調に歩みを進めていることを示した。
大岩剛監督(51)=清水商高出身=は試合後の記者会見で「ホームの雰囲気を作ってくれた」と静岡のサポーターに感謝。2ゴールを挙げたMF鈴木唯人(ブレンビー、元清水エスパルス)と、豪快なミドルシュートを決めたMF松村優太(鹿島、静岡学園高出身)は収穫と課題について語った。
<U-22日本代表・大岩剛監督>
「スタジアムに来ていただいたファンの方々に感謝の気持ちを伝えたい。非常に良いホームの雰囲気を作っていただき、後押しがすごく大きかったように感じた。我々のスタイルというものをしっかりと出して戦えたというのが収穫。次に繋げていければいい」ー鈴木唯人選手の評価は。
「実質、彼にとってホームのような試合だったので、エスパルスのサポーターの方々もたくさんいらっしゃったと思う。得点場面だけではなくて、タスクをしっかりこなした上で、チームを引っ張ってくれたと感じている」
ーチームとして今後やらなければいけないことは。
「我々の課題であるビルドアップの部分。自分たちが優位でボールを保持しているにもかかわらず、判断ミスで度々ボールを失うことがあった。個人的な問題と、チームの構造的な問題がある。もう少し整理をしてあげなければいけないのかなと思う」
ー攻守の切り替えの早さや敵陣でのボール奪取など、チームのスタイルが出ていた。監督の評価は?
「前線からの守備は、我々の生命線でもある。積極性と、しっかり状況判断しながらポジションを取ることを選手には要求しているが、もっともっとやれるのではと思っている。我々の流動性や連動性というものに、私自身は自信を持っている」
ー一度勝ち越されてしまったが、もう一度自分たちの流れをつかんで、さらに突き放せた要因は。
「前線の選手たちには非常に守備の部分で負担が掛かり、アクションが鈍っていたので、フレッシュな選手を入れ、前からのプレッシングとそれに伴う全体の押し上げを図った。もう一度推進力を上げたいと思って選手交代をした。ピッチ上のどこで守備をするのか、選手にもう1回メッセージを送ったつもり。得点は相手のミスもあると思うが、それを誘発するプレスや、それをゴールに繋げた選手たちの積極性は評価をしてあげなければいけない」
ー選手には最後にどんなことを伝えるか。
「おそらく選手も失点場面や後半の入りなど、自分たちのパフォーマンスには満足していない。改善の余地があると感じていると思う。自分たちはボールをどこに運んでいくか、どこで数的優位をつくるのか。あとはゴール前の積極性。細かいところの改善はしなければいけない。攻守においてもう1回、我々のコンセプト、スタイルを明確にする。そして誰が出ても同じような狙いを持って、試合を進めていきたい。それを理解してもらうことが重要」
<MF鈴木唯人>
ー試合の総括を。「自分自身、そんなにあんまりしっくりはきてない。結果として勝てたことは良かったが、やっぱりアルゼンチンと個人個人を見た時には、まだまだ自分たちは劣ってる部分が多かった。まだまだ自分たちが個人で成長していかないといけないんじゃないかなと思う。多くのサポーターが来てくれて嬉しかった。結果として2点決めることができて、見に来た方には少しでも成長した姿を見せられたんじゃないかなと思う」
ーどんなところがしっくりこない?
「自分のプレーではミスも少なからずあった。得点を取れたことは良かったが、もう少しできるかなと思っている」
ー流れが悪い時、どんなことを思っていたか。
「後半は本当に、今まで感じたことがないぐらい流れが良くないなと感じていた。なので、何とか自分のワンプレーで流れを取り戻せたらなというのをずっと考えて、あの時間帯はプレーしていた。少なからず、それで流れが多少戻ったのかなと思う」
ーボール奪取からの得点というのはいくつかあった。手応えは?
「自分たちは前から守備にいくっていうのがベースにある。そういうシーンで奪ってカウンターみたいな形が何度か作れていて、手応えはある」
ーテレビ放映のある試合でこういうゲームを見てもらえて良かったのでは。
「自分たちの活動をあまり日本でやることはなかったし、海外での試合はテレビではやってなかったので、期待感を持ってもらえるようになっていればいいなと思う」
<MF松村優太>
ー試合の感想を。
「けがをした佐藤選手の交代で入って、最初は試合に入るのが難しかった。でも、その中でしっかり状況を見極めながら、自分の中でも良い判断をしながらプレーできたのではないかと思う。
日本の方々に、強豪相手でもこれぐらいできるんだぞということを見せることができた。2失点した部分はまだまだだと思うが、5点取って勝つことができて、良い姿を見せることができたんじゃないかなと思う」
ー結果を求めていた?
「もちろん最初から出たかったんで、悔しい思いもある。その中で得点という結果が出たのは自分にとっても大きなことだと思う」
ー静岡開催という部分では、どう思ったか。
「高校選手権予選でプレーしたことがあるし、プロ初ゴールはこのピッチだった。スタジアム入りした時や、名前がアナウンスされた時に大きな拍手や歓声が聞こえてきた。そういった方々に成長した姿を見せることができた。ここに帰ってくることができたのは非常に嬉しく思う」
ーチーム3点目のチャンスメイクについては。
「あの場面は、冷静にファーサイドに置くようなボールを出せた。判断の部分は成長している実感がある。今回は普段とは違う左サイドだったが、両サイドできるのが自分の強みだと思う。左サイドはカットインしやすい部分もあるし、『どっちがいいか』とよく聞かれるが、『どっちでもいい』と言っている。そんなに苦手意識はなかったので、そこでまた結果が出て、新たな自信になった。結果を残すことができて『松村は左サイドもできるんだな』という印象を残せたと思う」
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