【櫛野展正さん著 「超老芸術」】 表現とは。評価とは。

静岡新聞教育文化部が200字でお届けする「県内アートさんぽ」。今回は、アーツカウンシルしずおか(静岡市駿河区)のチーフプログラム・ディレクターを務める櫛野展正さんの著書「超老芸術」(ケンエレブックス発行、クラーケンラボ発売)。本のタイトルは櫛野さんの造語。高齢になってから、または高齢になってなお精力的に表現を行う高齢者の活動を指す。

2021年から現職の著者は、全国の「超老芸術」を精力的に取材している。本書に登場するのはフェルト製人形を8000点以上作った浅原きよゑさん(1927~2023年)、描くことが「魂の救済」につながっているという本田照男さん(1946~、沼津市)、流木由来の木製人形を手掛ける杉村聡さん(1954~、島田市)ら25人。表現とは何か、評価とは何か。ページをめくるごとに価値観が揺らぐ。超老芸術家を訪ね、全身全霊で耳を傾ける著者のドキュメンタリーでもある。 (は)

静岡県内の音楽、美術、文学、演劇、パフォーミングアーツなど、さまざまな表現活動を追いかけます。教育分野の動きもフォロー。最新情報は公式X(旧Twitter)で。

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